「踊ってる姿がまるで妖精のようだった」という理由で名前がつけられた女の子6人のダンスユニット。
そんなアイドルグループ死んだ。嘘だ、生きてる。けど私の中では死んだ。
メンバーのうち半分が突如としてイベントに出てこなくなったのがちょうどスマップ騒動が公になったころ。
他の予定されていたイベントは決行されたけどメインボーカルが歌いながら泣く始末。
つられて私も泣いた。歌詞に合わせてファンが一緒に手をくるくると回す。
それを見て「きれい」とはしゃいだメンバーのことを思い出した。あの子はいま舞台にいない。
イベントに出てこない3人は生きているのか。もしかしたら怪我でもして出て来れないのではないか。
なんらかのトラブルに巻き込まれて公の場に出て来れないのではないか。
そんなことを思い始めた。「生きてればいい」「元気でいるならそれでいい」そう思った。
はたしてそれは叶えられた。
戻ってきた。嬉しい。おめでとう。ありがとう。
いろいろな感情が錯綜してやっぱり泣いた。元気だった、生きていた。嬉しかった。
映っていたのはイベントに出てこなくなったメンバーとファンが遊んでいる写真。おそらくカラオケ。
最悪なことに祝って貰ったメンバーは写真を巧妙に切り取ってファンが同席していた事実を隠していた。
絶望した。
私はアイドルたちと同性だし、彼女たちと付き合いたいとか特別な関係になりたいとかそういった感情はない。
アイドルだって恋愛するだろうし、友達とはしゃいで出掛けたりするだろう。それはいい。
けどファンに格差をつけるのは駄目だ。100歩譲ってファンと個人的に会うなら証拠を残すなんて絶対だめだ。
彼女たちはアイドル。アイドルであるからにはファンとの距離は一定であってほしい。
距離があるからアイドルなのであり、好きな距離で相手を選べるならそれはただの女の子でしかない。
仲良くなりさえすればただのファンでもプライベートで遊べるというなら、それはアイドルじゃないと思う。
舞台の上で一定の距離を保っていられるからアイドルだと思ってる。虚像だからアイドルなのである。
もしかしたら彼女たちはアイドルであることが不満なのかもしれない。
そうならいますぐアイドルをやめて違う道を頑張って、としか言えない。
急にいなくなったことには耐えられたけど、ファンとの密会は耐えられなかった。
こんなにあっさり気持ちって醒めるのかってびっくりするぐらい、どうでもよくなった。
解散するかもって泣いた日が嘘みたいだ。あの日の涙が取り戻せるなら取り戻したい。無駄な涙だ。
もう死んだと思ったほうがまっしだと思ってタイトルをつけた。
他人に依存するなよ