2015-10-06

ブレンディの例のCM

例のCMを見た後の感じが「ミノタウロスの皿」読んだ後の感じに似てるなーと思ったんだけど、別にストーリーとか設定が似てるってわけではなくて、何かこう…「自分たち(今この現実)から見て明らかに歪んでる状況を嬉々として受け入れている自分たちに似ている何かがいる」ってとこがグサッときたのかなーと。

SF的な怖さって「あれ?よく考えたらこういうことも起こりうるんじゃ?」っていう怖さだと個人的に思っていて、でもSFではそれが架空であることが一種の救いになっているというか。

ただ例のCMだと最後現実企業製品宣伝してくるわけじゃないですか。そこで「うわっこれ現実リンクしてたの?気持ちわるっ!」みたいになるというか。単なる映像作品ならまだよかったと思うんですよ。何とかコンテストに出した学生作品とかならまだセーフ感あったというか。

ただ、最後に実際の企業CMですよっていうのが明らかになったことで、フィクション世界で描かれていたもの企業宣伝っていう意図がうまくつながらなくて、結果「何これ気持わるっ」っていう感想になったのかなー。

まあそもそも内容がエグすぎるというか。ゆとりには皮肉よりも尖ったナイフぐらいの切れ味になってると思うんですよね。ギャグのつもりでも生々しいというか、笑い飛ばせない要素が多いんですよね。これでバッドエンドならそういう皮肉なのねーって受け取れるけど、これを「良い世界」としてる描き方も気持ち悪く思う要因なんだろうなあ。実写じゃなくてカートゥーンだったら笑えたのかな。下手に現実世界に近づけてる分、胸糞悪さがあるのかもしれない。

あとおっぱい描写。まあサービスだっていうのは分かるけど食べ物扱う会社がやったら炎上するの分かってたと思うけどなあ。狙ったものギャグだったとしても、全方位に適度に攻撃を加えてる感じが最高にロックだと思います

ブレンディはともかく製作者が炎上させる目的CM作ってたら爆撃大成功ですよ!おめでとうございます!って感じだし、まさか炎上するとはって思ってたら、偶然の産物スゲー神は実在するんだ!って感じ。

からと言ってその流れがブレンディ叩きに移行するのもおかしいなあという感じ。別にこのCMが間違ってるとは思わないし、むしろ映像作品として見る分にはかなり出来がいいと思ってる。ただ、CMっていう形をとったからには、ストレート商品宣伝にしなきゃいけなかったのでは?と思う。

元々企業側が狙っていた所とは全く逆方向に飛距離を伸ばしてしまい爆発炎上、更にこの映像実在企業CMであるからこそ可燃物の山で燃え盛ってるみたいなややこしさになってんだろうなっていう話。

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