http://nyankichitter.hatenablog.com/entry/2015/08/11/211037
今朝のホットエントリ、子供を産みたくなくて彼氏に振られた人の話を読んで考えたこと。
要約すると以下の三点。
②少子化で国が困るという意見もあるが、個人の人生は国のためにあるのではない。
③自分は子供がいてよかったけど、子供がいなくても楽しい人生は送れる
よく知られていることだが、子供が欲しくて産んだ人でも育児でノイローゼになることはある。
母親がストレスで子供を殺す事件もちょくちょく起きているし、あるいは子供を抑圧して育てていたらある日子供に殺されたなんていう話もある。
お金もじゃんじゃんかかる。今の世の中、お金に多少なりとも余裕がないと子供を産んで育てようという判断はできない。
子育ては片手間で楽々できたという人がいたら会ってみたいが、そういう人がいるとすれば例えばお金にかなり余裕があるとか、祖父母が育児に大変協力してくれるとか、子供がむちゃくちゃ育てやすいいい子だとかっていう幸運に恵まれた人か、もしくは本人がむちゃくちゃ有能な人なんではないかと思う。
とにかく子育ては大変な仕事だ。これを、嫌々やるとなれば相当な苦行になることは間違いない。そうなれば赤ちゃんポストにポイポイするか、修行だと思ってひたすら忍耐するしかない。
そう考えると、やっぱり、軽はずみに「とにかく産んでみればいいじゃん」というべきじゃないんじゃないかと思う。少なくとも産みたくないといっている人には。
②少子化で国が困るという意見もあるが、個人の人生は国のためにあるのではない。
一般論として、日本は少子高齢化が進んでいるので女性は積極的に産むべきだという意見がある。
産みたくないとか、産むべきかどうか悩んでいるという人に「子供を産んだほうがいいよ」という人はこれを根底に持っている人が一部いるんじゃないかと思うんだけど、お国のために産めよ増やせよというのは戦時中じゃあるまいし、個人の人生の自由を否定する意見なのでこれはよくないと思う。
大体、そんなことを言われて産みたくない人がどんどん生むわけがないので、意味もない主張でもある。
ただ、産みたくない人はそう言われると産まないことに不要な罪悪感を覚えるかもしれないのでいうべきではないと思う。
国として、産んでほしいというのはあるわけだから「産みたい人が産みやすい環境を作る」のはよいと思うけど。
③自分は子供がいてよかったけど、子供がいなくても楽しい人生は送れる
実際、自分は子育て中なんだけど、子供がいてよかったことはもちろんある。
日々成長していくのを間近で見られるのは幸せなことだし、自分の誕生日に小さい子供がバースデーソングを歌ってくれるというのは嬉しいものだ。
でもこういう「子供がいてよかったこと」って全然具体的な便益ではないので、「子育ての苦労やコスト」と客観的に比較することはできない。
育児をしてみて、全然いいことなくて大変なだけだったと思う人もいると思う。
だから自分は子供がいてよかったと思うけど、他の人にも子供を作った方がいいよと言ってまわる気には全然ならない。
一方で子供がいなければ、自分の好きな趣味に打ち込む時間とお金が増えるし、特に女性にとっては産休育休もなく仕事が思いっきりできるということもあるので、それはそれで合理的な選択だと思う。
ブコメではどっちかっていうと「とりあえず産んだらいいじゃん」みたいな意見があったけど、そりゃちょっと無責任じゃないかと思った。まあ、ネット上の意見というのは何をいったって無責任なわけだが。子供というのは産んだらもう基本的に「なかったこと」にはできないんだから、子育てはしたい人だけすればよい、と言いたい。