1.どこかの大学とか企業の偉い人が英単語2,3個ぐらいのビジョンを打ち立てて予算を獲得する
3.若手を集めてブレストをし,ビジョンを実現するサービスやアイデアを考えさせる
3~4を繰り返す
5.煮詰まった(行き詰まった)ところでコンセプトを作ることになる
6.企業の場合,このコンセプトを外注して作るため,仕様書・設計書等の作成が始まる.大学の場合は修論生が徹夜で作る.
7.出来上がったコンセプトを元にデモが行われ,最初に言い出した偉い人が煙に巻いたプレゼンでごまかす
1~8がだいたい1年ぐらいで,これを2,3回繰り返すと言い出しっぺの偉い人が別の英単語を思いつくので,
それを元にまた2,3年繰り返される.
結局のところ,この一連の活動はなんの礎も築いていないし,ほとんどの場合はお金を稼いだりしていない.
学術研究の予算を消化するためや,企業の研究開発費としてお金を回すためにこれが必要なこととされている.
新しいIT技術を開発するかどうかはあまり重要では無いわけだ.
そもそも,IT系の研究のアウトプットの多くは何らかのサービスになっている.
このサービスというのは実際のところやってみなければ当たるかどうか分からない.
ジョブズも言っているように,客自身が欲しい物を分かってないからだ.
必要なのはとにかくいろんなことをやってみて客に問うことが,生物系や化学系の実験にあたるわけで,
いろんなものを作って,失敗して,反省してから作り直したりしてみるしかない.
ところがこれをやろうとするといろいろ問題がある.
修論生は留年せずに卒業しないといけないし,外注するとかなりのお金と時間がかかるから,おいそれと「失敗したら作り直します」とは言えない.
結局,大学でこれを変えるには留年させてはいけないという考えを改める必要があるが,
大企業は年次で昇給したり昇進するシステムを取っており,将来のことを考えるとやっぱり留年はさせられない.
大企業が子会社へのお金の流れを変えることや昇給・昇進の方法を変えるのは労力に対して得られる物が少なすぎるためやっぱりできない.
他の分野でもそうなのだろうか.