2014-09-24

セクハラする女性

先日、ZIP(朝のTV番組)を見ていたら、俳優オーランド・ブルームが出ていた。

出ていた、というか、オーリーが新しい映画PRで来日していて、

ZIPファミリーと言われる、ZIPに出演している役割のよく分からない若くてかわいらしい女の子の一人が、

単独オーリーにインタビューをしているあらかじめ録画しているVTRを流していた。

普段、ただ時間を知りたいからなんとなくつけている番組だったが、私は映画が好きなので、ちょっと注目してみていた。

今回の映画で、オーリーは初めて悪役に挑戦するらしい。

私は、ちょっとまだ寝ぼけた頭で、

「そっか~。オーリーにもそういう役が回ってくるようになってよかったね~」なんてぼんやり思っていた。

そんで、今回役作りに当たって、だいぶトレーニングして筋肉をつけた、と。

「そっか~、オーリーも頑張ってるんだね~。わたしもダイエット、頑張ってるしね~。」

私もうんうん自己満足でうなずいていた。


そうしたら。

なんとそのZIPファミリー女の子、「見せてもらっていいですか?筋肉」と言った。

「は?」

ぼんやりしながらも、「何言ってんだコイツ?」と一瞬思った。

オーリーも、「は?」って顔した後、

「え、いや、それはちょっと」みたいなことを苦笑しながら言った。

それで、一瞬空気が固まった。

空気を変えようとしたオーリーは、必至に苦笑しながら、「あ、じゃあちょっと触ってみる?」とか何とか言った。

女の子は、「いいんですか~?」と言いながら、オーリーのお腹のあたりに手を伸ばしてきた。

オーリーは「え?ホントに触るの?」と言いながら、おなかを防ぎつつ腕を差し出した。

女の子二の腕あたりを触りながら、「すご~い」とか言ってた。

そこでCMに切り替わった。


私はメチャクチャ不愉快になった。

でもまだ寝ぼけていたので、何がそんなに不愉快だったのか分からなかった。


でもしばらくして、私はふいに彼女オーリーに公然セクハラしたのが許せなかったのだ、と気づいて呆然とした。

だって彼女はかわいらしい女の子からセクハラと気付かなかったのだ。

絶対あの子は、普通にセクハラにあっている。

そして適当スルーしつつ、ZIPファミリーという、芸能界において、訳の分からない立場を勝ち取っているはずだ。


え?そんな、女性セクハラって。

確かに、性暴力をふるう女性がいると知識では知ってはいたけど。

でも朝のTV番組で、生中継でもないのに放映していいのか?


私は、混乱しながらも考え続けた。

あれがもし、ジャック・ニコルソンだったら、彼女は触っただろうか?

ブルース・ウィリスだったら?

ジョニー・デップだったら?


…ない…。

彼女オーリーを侮っていて、単なるイケメンというアイコンで触ったのだ。

人格も、性格も、職業も、関係ない。

彼女は、彼にとって単なるイケメンで、自分が見たいと言えば、服を脱いでくれると純粋に信じていたのだ。


私は本気で吐き気がした。

女性なら、セクハラの気持ち悪さを知っているはずなのに。


私は気づかないフリをしていたけど、

そもそも、ZIPファミリーというのは、朝の忙しい時間視聴率を稼ぐのに、手っ取り早く若い女の子をいっぱい出しておけばいいでしょ、みたいな感じなのに。

役割のものが、朝の番組に華を添える、さわやかで個性の薄い若い女性、みたいなものなのに。

TV業界セクハラという概念はないらしい。

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