2012-08-25

バイオアカポス獲得のために

優秀な人はなんぼでもいるし、優秀な人に優秀さだけで勝負はできないってのがわかってきた。

本物の優秀な人って、いるもん。

それが自分じゃないってのは、何年か研究者をしていたら痛感する。

海外行って、35過ぎてPNASファーストとか、NCSに2,3番目程度持ってる! って人なら、

決して珍しいわけじゃないから、それが他を圧倒する業績とは思われないみたいだ。


ただ、いま不安に思っている優秀だけど平凡な学生たちに、とびきりのアドバンテージひとつある。

それを使えば、優秀な人に勝ち得るはず。


そのアドバンテージとは、若さだ。

ポスドク・特任助教の実態のような試料みてると、35歳前後の人たちがポスドクの主流。

4割程度がそうみたい。

その年代になって勝負するなら、まじでNSC数報もってるような、本物の優秀な方以外、公募じゃ目をひかない。

それはだって、本当に優秀な方たちも同じ土俵で勝負してくるんだもん。


しかし、実績は不充分でも、信念のある研究をして、いくつか普通のところに論文がでているならば、

若さはとびきり魅力的な要素になる。

実績は、これから出すだろう、変にポスドク経験長くないぶん、扱いやすい、素直そう、青田刈りする価値ありそう、

学生ともボスともうまくやっていけそう、などなど。

教育できそうか、ってのも最近はじっくり見られるようだ。

基準としては、着任時に30歳までがボーダーだと思う。

30代と思うと、ちょっと魅力が薄れるから

今年度30を迎える人は、業績が乏しかろうがいまが売り時だよ。

自分もっとできる、まだ妥協するにははやい、もうすこしビッグラボ経験したい、そういうのもすごく価値があることだけど、

それで得られたであろう何かと、若さを失うことは、公募戦争じゃつりあわないようだ。

研究者としたらプライスレスな飛び切りの価値だけど、あくまで公募戦争では、だからね。


ストレート学位とって、1,2年海外ビッグラボに行ってきたら、4,5報しかなかろうが、とにかくパーマネントとろう。

Fランでもどこでもいいからとにかくパーマネントに出しまくる。

ポジションにつかなきゃ、長期的には勝負にだってならないのだから

太く短く研究したいなら、ポスドクやって40で首くくるのもひとつではあるけど、自分研究を世に見せ続けるなら、

とにかくポジションを得て続けることだ。

続けていれば、運が向いてくることは絶対あると思う。

PIになれば、研究環境だって自分次第だもん。

環境に文句言っちゃいけない。


説得力もたすために一応。

俺は28歳でコネなしガチ公募パーマネントPIとれました。

実績は、4,5報程度、NSC無しです。

来年度着任で、一応国立機関です。

こんな世の中なのになんで受かったんだろう、ってすごい不思議だったけど、

考えれば考えるほど、若さをとられたとしか思えなかった。

模擬講義とか、面接の印象がよかったとかはあるかもだけど。



まあでも、俺の場合若さが効いたとおもうけど、若さ大事っていうのはほんの一例かもしれない。

昔、イチロー田口外野を守って鉄壁外野陣を作っていた一角に、元西って人がいるんだけど、

彼は、二人とまけず劣らずの強肩と思われていたけど、本人はそう思っていなかったらしい。

元西は、

「強肩の人より、はやくベースに球がとどけばいい」

と考えて、捕球から送球までをいかに速めるか、送球の精度をあげるにはどうするか、を練習したそうな。

その結果、世間は弱肩元西を、強肩と勘違いしていたそうだ。

これはとっても教訓的な話だと思う。

優秀な人に勝つには、何で勝負するか、それを考えるのが大事なことかも。

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