優秀な人はなんぼでもいるし、優秀な人に優秀さだけで勝負はできないってのがわかってきた。
本物の優秀な人って、いるもん。
それが自分じゃないってのは、何年か研究者をしていたら痛感する。
海外行って、35過ぎてPNASファーストとか、NCSに2,3番目程度持ってる! って人なら、
決して珍しいわけじゃないから、それが他を圧倒する業績とは思われないみたいだ。
ただ、いま不安に思っている優秀だけど平凡な学生たちに、とびきりのアドバンテージがひとつある。
それを使えば、優秀な人に勝ち得るはず。
ポスドク・特任助教の実態のような試料みてると、35歳前後の人たちがポスドクの主流。
4割程度がそうみたい。
その年代になって勝負するなら、まじでNSC数報もってるような、本物の優秀な方以外、公募じゃ目をひかない。
それはだって、本当に優秀な方たちも同じ土俵で勝負してくるんだもん。
しかし、実績は不充分でも、信念のある研究をして、いくつか普通のところに論文がでているならば、
若さはとびきり魅力的な要素になる。
実績は、これから出すだろう、変にポスドク経験長くないぶん、扱いやすい、素直そう、青田刈りする価値ありそう、
基準としては、着任時に30歳までがボーダーだと思う。
今年度30を迎える人は、業績が乏しかろうがいまが売り時だよ。
自分はもっとできる、まだ妥協するにははやい、もうすこしビッグラボを経験したい、そういうのもすごく価値があることだけど、
それで得られたであろう何かと、若さを失うことは、公募戦争じゃつりあわないようだ。
研究者としたらプライスレスな飛び切りの価値だけど、あくまで公募戦争では、だからね。
ストレートで学位とって、1,2年海外のビッグラボに行ってきたら、4,5報しかなかろうが、とにかくパーマネントとろう。
Fランでもどこでもいいからとにかくパーマネントに出しまくる。
ポジションにつかなきゃ、長期的には勝負にだってならないのだから。
太く短く研究したいなら、ポスドクやって40で首くくるのもひとつではあるけど、自分の研究を世に見せ続けるなら、
とにかくポジションを得て続けることだ。
続けていれば、運が向いてくることは絶対あると思う。
環境に文句言っちゃいけない。
説得力もたすために一応。
実績は、4,5報程度、NSC無しです。
こんな世の中なのになんで受かったんだろう、ってすごい不思議だったけど、
まあでも、俺の場合は若さが効いたとおもうけど、若さが大事っていうのはほんの一例かもしれない。
昔、イチロー、田口と外野を守って鉄壁の外野陣を作っていた一角に、元西って人がいるんだけど、
彼は、二人とまけず劣らずの強肩と思われていたけど、本人はそう思っていなかったらしい。
元西は、
「強肩の人より、はやくベースに球がとどけばいい」
と考えて、捕球から送球までをいかに速めるか、送球の精度をあげるにはどうするか、を練習したそうな。
これはとっても教訓的な話だと思う。
優秀な人に勝つには、何で勝負するか、それを考えるのが大事なことかも。
自慢したくて仕方がなかったんだな