2017-05-15

男だけど職場で「性的視線」に晒された

刑務所とか自衛隊宿舎とか男子校とか、そういった閉鎖的な空間で男だけで過ごしてると、次第に同性を性的視線で見るようになる。そういう話があります

はっきりいって、全然信じてませんでした。そんなわけないと思ってました。都市伝説みたいなもんだろうと。

でも今は完全に認識が変わりました。

はいとも簡単に男に欲情します。環境次第で簡単にぐらぐらになっちゃ生物です。それを僕は身をもって体験しました。

3月末まで夜勤データ入力バイトをしてたんですが、そこがまさに男の園みたいな職場でした。ビルの一室にスーツ姿の男が50人以上集まり、ひたすらパソコンに向かってデータを打ち込む。そういう環境でした。女性はひとりもいませんでした。

働き始めて数週間すると、どうも周囲の僕に対する接し方が不自然になっていることに気付きました。異様に冷たい人、あからさまに避ける人がいる一方で、照れくさそうに顔を赤らめながら近づいてくる人や、舐めるように全身を眺め回まわす人が現れ始めたんです。

どうも距離感おかしい。今までの職場と明らかに違う。どういうことだろうと不審に思っていると、ある日、帰りの電車で一緒になった同僚に言われました。

増田くん、すごく中性的だよね」

同僚は顔を赤らめていました。若干鼻息も荒かったようが気がします。

これはもしや....。

僕は職場で感じている違和感の正体が掴めるかもしれないと思い、彼を夜勤明けの朝マックに誘って色々と話を聞きました。

驚きました。なんと僕は職場ゲイだと噂されていたのです。「立ち居振舞いが女っぽい」「股間をじっと見られた」「手が触れた時に女みたいにビクッとした」デタラメな噂が色々と飛び交っていました。

さらに「フェラだったらさせてやってもいい」「今度みんなでカラオケに誘ってガンガン飲ませてみよう」などという話も出ているようでした。

マジでびびりました。100歩譲って僕が若い美少年とかだったらまだわかります全然そんなことないのです。ごく普通の男で、当たり前ですが女装メイクもしてません。年齢は30才。完全にただのおっさんです。強いていえば、痩せて顔がつるんとしてる。その程度です。それだって人目を引くようなところは一切ありません。これまでに同性から性的な目で見られるようなことは一度もありませんでした。

全ては環境のせいだと思います。閉鎖的でストレスフルな状況の中、妙な力学が働き、なぜか僕が集団的な性の対象になってしまったんでしょう。深夜、朦朧としながらデータ入力をしているうちに、みんながちょっとずつおかしくなっていったんだと思いますイジメ力学悪ノリに近い要素もあったかもしれません。

マックで話をしてくれた同僚は、僕がハラスメント被害者になることを危ぶんでいました。もし不愉快なことがあったらいつでも相談に乗ると真顔で言ってくれました。顔を赤らめながら。すでに彼も集団力学感染していました。

驚きはしたものの、僕は事態を冷静に受け止めました。ショックで仕事に行けなくなるというようなことはありませんでした。特に実害はなかったし、毅然としていれば何の問題も無いだろうと思いました。刑務所の中で同じような状況に陥ったら恐怖におののいたと思いますが、夜勤バイトなら問題ない。契約期間も決まっています。むしろアカデミックな興味が湧いてきたほどです。どうせならこの特殊な状況を仔細に観察してやろうかと思いました。結局、奇妙な思い出になっただけでしたが。

それから僕は数ヵ月ほど、集団の中で歪なセックスシンボルとして過ごしました。大勢スーツ姿の男達が毎晩僕にジトッとした眼差しを向けてきました。僕はそれを不思議な気分でやり過ごし、そのまま契約期間を終えました。

特に酷い目に遭ったりはしませんでした。彼らも自らの「性のゆらぎ」に脅えていたのかもしれません。大胆な暴走に至る人間はいませんでした。

からは別の職場正規雇用で働いていますオフィスには女性もたくさんいます。僕に「ジトっとした眼差し」を向ける男はひとりもいません。そのギャップに軽い目眩をおぼえるほどです。

あの数ヵ月を振り返ると、シュールグロテスクな夢を見ていたような気分になります。おそらくあの職場にいた男達も、どうかしていたと首を傾げていることでしょう。

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