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話題の作品『シン・ウルトラマン』私はたいへん面白く見ました。
ですが、一部世間では作中にセクハラ的な描写があることが問題視されてるらしい。
そこで、この問題について私なりの考えを書いてみようと思います。
しかし、映画の中にセクハラ描写があると何が問題なのだろうか?
撮影現場でのパワハラやセクハラが悪いというのはわかる。だが、映画のストーリー内部でセクハラが描かれたからといってそれが悪いのだろうか。
悪を描いているから悪い、というなら、火の玉で地球を焼き尽くそうとするほうが、よほど悪いということになるだろう。
それが許されないならば、ほとんどの映画は存在できないことになる。
とにかく個人的に不快だ、と言われるなら仕方がないが、だがそれは見る側の嗜好の問題であって、作品としての質の良し悪しとは別問題と言うべきである。
不快な描写があるとしてもそれが物語上、必要なものならば問題なしとするべきではないか。
では『シン・ウルトラマン』のセクハラ描写には物語的な必然性はあるだろうか?
面倒なので細かい説明は省くが、重要なポイントとして「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン」というセリフがある。
もしも潔癖症の聖人君子のような人間ばかり描いて、「こんな人間が好きか?」と問うても、そんなのは薄っぺらな物語ではないか。
それよりも、風呂にも入らず、すぐチカンもする、そんな人間を描いておいて「それでも人間が好きか?」と問われるからこそドラマとして深みがあると言うべきだろう。
というわけで、作中にセクハラが描かれているからといって、それで作品自体が悪いとは言えないのである。
あと、ついでに。