それも全国的に知名度がある学校だったのでしっかりした家庭が多かった。
ところが私自身はポンコツだったため、大学受験に失敗し、結局中堅女子大に通うこととなった。
私は話の中で「医者の子供ってよくインフルかかるよねー。」という話題を出した。
するとAは「医者の子供とかそういうエリート見たことないんだけど。」と言ってきた。
私は自慢に聞こえてしまったかも知れないと思い「私立だと親が医者の人は時々いるよ」とだけ伝え、話題を変えた。
内心、小さい時から親が医者の友達なんて沢山いたので、医者はエリートではないだろうと思った。
それからAとその取り巻きのような人たちは、私にだけゼミのお知らせを回さない嫌がらせをしてきた。
時には、私が公務員(役所系)の勉強をしていることを小馬鹿にしてくることもあった。
結局、最後までAたちとは仲良くなれなかった。
私は念願の公務員になり、Aはメガネの販売員、その取り巻きもアパレル販売員であった。
相変わらず私には「公務員はつまらなそう」「安月給じゃん」「お堅い職業だと彼氏できないよ」と言ってきた。
いい加減にして欲しかったのでこちらも「自立できるくらいは自分で稼いでいるから大丈夫。あと、医者の彼氏いて今度結婚するの。最初は断ったんだけど、両親がどうしてもっていうから今度家を買ってくれるんだ。結婚式は絶対呼ぶから楽しみにしてて。」と伝えた。
Aたちは顔を引きつらせていた。
私は今までの鬱憤を晴らせて清々しい気持ちと同時に、最後は親や彼氏のスペックを借りないと対抗できない自分が情けなかった。
大学時代、Aたちの実家が田舎出身なことを聞いたことがあった。
彼女たちからすると、東京出身の私立のエスカレーターできた私はお高くとまっているように見えたのかも知れない。
しかし仮にそうだとしても、なぜ私にいちいち勝てもしないマウントをとるのか理解できない。
まぁ、そういう子は東京でインスタキラキラ生活に夢を見て、東京に搾取される生活を送るのだろう。
そのことに気がつかないのは哀れではある。