休日に外を歩けば小学生や保育園児が目につくような街で、「本当に世間は少子化なのか?」と思うくらい、子どもが多い。
保育園入るのが大変とかそういうデメリットはあるけれど、個人的に一番ありがたいなと思っている点が一つある。
それは、子育てに男性が参加している比率がとにかく高いことだ。
保育園の送り迎えやイベントに行けば父母の参加が半々くらい(コロナ前は両親二人揃って来ている家がほとんど)、保護者の集まり(コロナ禍でほぼ無くなったが)にも男性が当たり前のように参加している。
この男性が育児に積極的に関わっているかは、かなり地域によって格差があるのではないかな、と感じている。
夫の会社は割と当たり前のように男性も育児をする人がほとんどで、保育園の送り迎えなども当然のように夫婦で分担できている。
お迎えに行けば半分は男性が迎えにきているから、疎外感を感じたこともなさそうだ。
ただ夫はそんなに意志の強い方ではないので、「夫の会社や地域の環境が『当たり前のように男性が育児に参加する雰囲気』ではなかったらどうなっていただろう?」とときどき考えてしまう。
実際、夫が最初に子どもを一人で小児科に連れて行ってくれたとき、「お母さんじゃないのか」みたいな反応をされたらしい。
(他の小児科ではこのような反応をされたことはない。また、この小児科にはその後二度と行っていない。)
夫はこの経験が一度きりだったから今でも予防接種やら何やら子どもをきちんと病院へ連れて行くが、どの小児科でも同じ反応だったとしたら、心が折れてしまったのではないかと思う。
「親なんだから強い意志を持て」と外野が言うのは簡単だけれど、わたしは仕事で「大変不本意な女の子扱い」を何度もされて心が折れた経験があるので、正直人間は折れる時はかんたんに折れてしまうなあと思う。
(なおその職場からは転職して、現在はそういう考えとは無縁なところで楽しく仕事をしている)
とはいえ、夫がこんなふうに「なんとなく」できちんと育児を担当できているのは、確実に先陣を切った男性たちがいるからだろう。
小児科や健診など、「やっぱり母親じゃないと」みたいなことを言う人たちを言葉や態度でしっかり説き伏せてきたからこそ、今の「男性が育児をして当たり前」の環境があるのだと思う。
わたしはそれに敬意を表しつつ、夫に感謝しつつ、自分も適当に手を抜きながら細く長く育児をやっていくか、と思っているのである。