本日、「魔進戦隊キラメイジャー」が最終回を迎えた。変人にとっては大変心にしみた内容だった。
この戦隊、見た目やノリは昭和っぽいのだが、中身はしっかりと令和していた。
「中身は令和」とはどういうものかというと、“価値観の多様性を認め、大事にする”というスピリッツが全編通して貫かれていたように思う。
そもそも、いつもリーダーでチームの中心的・熱血な性格に描かれがちな赤が、キラメイジャーでは「絵描き」で基本なよなよしており、
それに変わるチームの司令塔である黄色がeスポーツゲーマーというのも非常に今風だと感じる。
名シーンやうなるような展開を上げると枚挙に暇がない。いくつか個人的に印象的だったところをざっくりと挙げてみたい。
(以下はネタバレとなるので、見る予定の人は引き返してほしい)
・「周りの目は気にせずに」「好きなことを信じる」というOPテーマ歌詞。
・ピコ太郎がゴールドに変身すると思ったら「やっぱ俺は後方支援が似合う」と言って変身しない。
・絵が得意でないという子どもに対し、画用紙を引き裂いてちぎり絵をさせる赤。
・優等生ぶっているクラスメイトJKに対し、「そのままでいい。むしろかっこいい」と言う赤。
・5つの性格に分離してしまった緑の、マイナス思考性格に対し、時にはそういう面も大事と優しく包み込むピンク。
・終盤、クリエイター同士ということで、敵幹部の一人と赤が意気投合し仲良くなる。
などなど。
残念ながら、コロナの流行した時期に撮影や放送がぶつかってしまい、数話飛んでしまったが、日曜の朝からテンポよくやけに明るくハイテンションに進行していき、
そして「好きなこと」をエネルギー源とするテーマが、多くの視聴者を元気にし、勇気づけていたのではないかと思っている。
好きなことがあれば、辛い時期も耐え抜ける。コロナ禍の戦隊がキラメイジャーで、本当に良かった。
もし、この戦隊を学生時代に見ることができたら、どんなに支えになったのだろう。
主題歌の歌詞のように、クラスメイトの視線なんか関係ない。好きなことを貫こう。そう思えたのではないだろうか。
変人の自負があるオタクの皆さんには、この「キラメイジャー」お勧めしたい。
いますぐ有料配信へ、とは言わないけど、Amazonプライムとかで見放題となった暁には是非。