2020-12-27

掛け算の順序と社会ルール

最近算数テスト結果への不満がネットに晒されることが多い。「掛け算の順序で不正解にされたのが不当だ」という内容だ。

正直、こういった風潮に困惑しているし、仕事上、迷惑だと思っている。

掛け算の順序に応じた採点は、教育専門家が様々な観点から長年実績を積み重ねた指導法だし、算数だけでなく、社会適応していくための重要な要素が加味されている。そういった複雑な要素が絡み合っているので文科省現場に任せるとして指導法として禁止通達を出していないし、我々もそういう理解でいる。

中にはそういう背景を理解できていない同僚もいるが、教育心理学を理解する知能や生活指導との関連を大きな視点でとらえる能力には個人差があるので仕方がないことだと思う。だが、指導法保護者や外部といった素人クレームをつける流れには問題が多い。

例えば、多くの学校では金髪染髪することは認めていないだろう。これは学校をでれば、認められているにも関わらず、にだ。掛け算の順序問題も同じで、小学校ではルールを守る観点からも認められないのだ。1人が染髪すれば、俺も私もと集団規律乱れる染髪を認めれば、白以外の挑発的な下着を着用する生徒が出てきたり、タバコを吸う学生が出てきたり、なし崩し的に学校乱れることになる。

掛け算も同じなのだうさぎの耳は2本、3本はない。逆順の掛け算を認めると、あっという間に教育が崩れる。日本語の使い方や理解乱れる人間にはルール必要だ。

掛け算の順序は精緻児童の発達を加味して作られた指導法であり、他の教科との関連も深いので数学だけ得意な外部の人間が部分だけを取り上げて全体の調和破壊するのは、なるほど素人らしい狭い視点だなと思う。

掛け算の指導で混乱する児童がいるというが、ルールを守れない予兆であり、そういったルールへの不適応は早い段階で直していく必要がある。遅くなればなるほど本人への負担は大きくなる。先日、校則に合わない下着を着用している生徒が学内で脱がされるのが人権侵害だだのというニュースが出ていたが、本人の自己責任校則ルールを定めているのにも関わらず、それを逸脱しているのだから。こういった逸脱は掛け算順序を守る守らないということと比べたら些細なことだ。野放しにするから高校生になって、肌着なしで椅子に座る目に合うのだ。

  • 小学生にもわかる問題が小学生に教えられなくなっちゃうね。 195について 1×95 = 19×5(=95)が成立すれば 1995について 1×995 = 199×5、19995について 1×9995 = 1999×5、199995について 1×99995 = 1999...

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