2020-08-29

増田がバズった日

朝起きるとツイッターの様子がおかしかった。

昨日は確か増田お気持ち長文を流して、いつもの通りトラバブコメも0!よしよし、と思って寝たのだった。

ところが目覚めたTLでは正体不明議論がなされていて、友人も「これ読んで」と自分リプライで謎のURLを送っていた。

自分増田だった。

当たり前だが私は増田をやっているなんて人に言った事はない。世界で一番恥ずかしい秘密なので。

なので一体どうして?と探ったところ知らんヤツが偶然私の増田ツイッターに流してバズってしまったらしいのだ。

私の恥ずかしい増田を、フォロワーたちがこぞって討論している。

というかお気持ちを表明した原因の人物すら「私はこんなことしないか気持ちがわからない」とか言っている。お前や。

さて、バズった事は功績にも何もならないので、そんなことより自分がこの増田を書いた張本人だということがバレないように行動しなければならない。

特に「これ読んで」と送ってきた親友

なぜ送ってきたかと言えば、私が同じような悩みを相談したことがあったからだった。

他にも同じような経験をしている人が居るよ、という優しさだった。

幸いな事に私は増田だが、人一倍危機意識があった。詰まる所、フェイクを盛り込んでいた。

トラバブコメも0!という日々を送っていたとはいえ人生何があるかわからない。我ながらフェイクの腕が上がったな・・・と思っていた矢先だった。

(ところでフェイクのコツは本題に全く関係ない所で明確に大きい嘘をつく事だと思う。男なら女。都内住なら地方住。23歳なら34歳。明記されるとそういう人物をはっきりと思い描くもののようだ。)

どうやら友人も、私のフェイクの腕に騙され、「この人は●●だからちょっと違うけど~」などと解説している。違くない。私だ。

ただ、私はフェイクは得意だが嘘をつくのはもっぱらヘタクソだった。

それも言わなきゃいい事を言いまくって無駄に取り繕ってしまタイプのヘタクソなのである。治らない。

このまま返事をすると、どこかで増田しかからないような単語を口からしかねない。フロストドラゴンウンチなんて事は絶対に避けたい。

私はひたすら思案した。

「こんなページあるんだ!ます・・だ?はじめて見た~。」白々しい。「読みづらい文章だね。」うるせえ!「でもこの人と私は違うし」私だ。

エアコンのないトイレで考え続けた結果、暑さに負けて私はやがて考えるのをやめた

返事をしないという選択肢を取ったのだ。

友人の優しい心遣いを無碍にしても、増田がバレるのは避けたかった。

他の友人も同じように私の増田の話で持ち切りだったが、私は全てをスルーした。

これは一種諸刃の剣だし、賭けだった。わざわざ自分に関連した話題を振られているのに、全スルーなんて見方によっては本人の増田だと述べているようなものだ。

青ざめながら私は話題が去るのを待った。

リアルの友人らが集うツイッターアカウントにも移動してみたが、困った事にそちらでも私の増田の話をしていた。すごい。垣根がない。

そんなこんなで日々は過ぎ、別の増田がTLの話題を攫うようになった。

もちろん今度は私の増田ではない。私は勝利した。

返事をしなかった友人には「忙しくてツイッターあがれなかった~」の必殺技をかけておいた。

ただしこれはインターネットしか使えない必殺技なので、リアル会話の最中に突然ぶり返したように「あの時の・・・」などと話題を振られたらどうしようと思っている。

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