この友達は他人によくマウントを取る。ていうか取らないときがないってくらいマウントしまくってる。
望んでベンチャー企業に就職する同級生がいれば「バカだねえあいつw」。
俳優になるために会社辞めた知り合いがいれば「人生終わったじゃん」。
こいつのそういうところが昔から嫌だったので割と真面目に諭したことがある。
年収とか肩書とかそういう軸で他人を見下すのは気分悪いからやめて欲しいし、やめたほうがいいと思う。
原理的にお前がそのへんのあらゆる尺度が人類の1位じゃないとマウントが破綻する。
お前より年収高い奴、普段バカにしてるスポーツ選手とか芸能人とかの職業で大成功してる奴はたくさんいる。
そんなことを言ったら「はあ?」とポカーンとされた。
で「いや、そいつらは関係ない。俺は多数派だし関係ないんだ」と言ってのけた。
つまり彼は自分より上の存在を都合よく無視し、年収や肩書が些細な差であろうとも自分より下であればで全力で見下せる。
そういう考え方で無敵の自分を獲得していた。
これはちょっとショックだった。
彼のなかの真実というものは自分が認めた自分に都合がよくなるものだけで、他者からのツッコミはノイズと同じで、仮に良識的な人々から顰蹙買おうとも全く動じない。
世の中の成功者が血のにじむような苦労と努力と得難い経験で手に入れる自己肯定感を、彼は都合の良い物の考え方という楽な武器で獲得している。
正直、羨ましいと思った。
俺から見る限り、彼は内面的葛藤とは無縁でいる。強がってるのではなく本当に「自分は誰よりも尊くて優れた人間」だと確信しているように思える。
長い付き合いからそう思う。
彼のような物の考え方は有害だと考える俺を始めとする多くの人間はせいぜい、
「いや、必死で表に出さないだけで本人は内面で地獄を抱えているはずだ」とか「そんな奴は結局不幸になるから放っておけ」とか願望交じりの嫌味を言うしかできない。
それは正直、むなしいと思う。
彼は不愉快だけど最強だと思う。
世の中の成功者が血のにじむような苦労と努力と得難い経験で手に入れる自己肯定感 この感覚ヤバイ
普通の人間はああこういう奴なんだなと思ってそういう人間から離れてるんだよ。 君がその感度が弱いから付き合ってやってるの。周りから誰もいなくなれば考えなおすよそいつ。 表面...