僕には年の近い姉と妹がいる。母も含め、「性別が女である人間」と家族として30年以上接してきて、女性の裏側とかあまり綺麗でない面とかも見てきた。だから、一人っ子とか男兄弟しかいないという男よりは、女性について分かっていると思っていた。
一方、僕は中高一貫の男子校→工学部という人生のルートを選択したために、大学院を出る頃には家族以外の女性にあまり免疫がなくなっていたのも事実である。
少し前にふとしたことで僕より少し年下の女性と知り合い、どういうわけか何となく好かれたようで、最近では月に1,2回仕事の後に食事をする仲になった。この間は、休日に少し出かけることもできた。
ちなみに、僕は中肉中背で、あんまり自分でこういうこというと悲しいから言いたくないけど顔は…だし、院まで出たにも関わらず年収は多分平均より下で、特筆すべき何かを持っていない。女性を楽しませる話術も持っていない。だから今の状況は異常事態なんだと思う。
タイトルにも書いた「女の子」という生き物である、としか言いようがない。
ものすごく美人・可愛いとかスタイルが抜群というわけではないと思うのだけど、とにかく特別な希少種という感じがすごい。
髪が長くてまっすぐでさらさらしていて、天気のいい日に外を一緒に歩いていたとき、色素が少し薄くて陽に透けるととても綺麗だった。
肌が白くてきめ細かくて、比較的ほっそりした人なんだけど少しむちむちしたところもあって、この間腕にうっかり二の腕に手が当たってしまったときは「???」となった。こんな感触の人間がいるのかと思った。ぶつかったことはもちろん謝った。
身長はそこまで低くないが、骨組みが華奢で、顔を構成するパーツが小さいので、その辺の人間を縮小したように見える。
香水とかシャンプーじゃない(たぶん)なんかいい匂いがする。デオコか?
声が少し高くて耳が溶ける感じがする。
よく笑う人なんだけど、アハハとかガハハという感じじゃなくて、なんというか恥ずかしそうに笑うのだ。はにかむというか。爆笑しているっぽいときは手で口をおさえるかテーブルにうつ伏せになって肩をふるわせている。かと思えばよく心配そうな顔をしている。優しい人なので、僕のことも何かと気遣って心配してくれる。
僕の身近にいる性別:女という人間と、見た目も振る舞いも中身もあまりに違いすぎるような気がするのだ。
こういう生き物を見かけたことがなかったので、どこか森の奥地とか謎めいた施設などでひっそりと生まれていて、ときどき街に送り出されているんじゃないだろうかと馬鹿な妄想をしたりしている。
あなたのお姉さんや妹も、ある局面では「女の子」として振る舞っているのではないかと思う。
今日も女の創作長文
でもあんまり「違う生き物」扱いすると、された本人は結構悲しいのではないかと思ったりもする