自分はものごころついた時からずっとジャニヲタだったと思う。でも、なんかここ数年のいろいろで、きついなと思ってしまった。本人たちをきらいになったわけでもないんだけどきつい。違和感は、SMAPの謝罪からあった。そういうのをやりすごしてやりすごして、こうなってしまった。
ジャニーさんが死んで改めて少年愛裁判のことが話題になった時、そして公正取引委員会の注意があったとき、自分はジャニヲタだからこそ、どちらも「あるんだろうな」と思ったし、これで是正されればそこへの罪悪感が解放されるんではないかと期待した。でも、周囲には「外部は何もわかってない」「余計なこと言うな」という声がたくさんある。特に公取委の注意については「元SMAPの3人は恩知らず」「あちらのやり方は昔から気に食わなかった」「今まで恩恵を受けてたくせに公取委に泣きつくなんて」と、なぜか新しい地図側を攻撃する人がたくさんいて、呆然とした。過激な人だけでなく、ごくふつうの、いつもSNSで楽しそうにしている人も、なぜか新しい地図を敵視しているようなことを言う。
みんな、倫理観が死んでしまったの????ふだん上司のパワハラに怒ってる人も、医大の受験で女子が不当に落とされていたことに怒っていた人も、人種差別に怒っていた人も、政治の隠蔽に怒っている人も、なぜかこの件だけはまったく逆の立場でものを言ってる。なんかもう無理…って思った。別にSNSをやめればいい、フォローを外せばいい、とは思うけど、みんな楽しそうに「ジャニーズ最高」と言いながら、都合の悪いことは無視して、全然違う相手を攻撃するのかと思うと…。
吉本が問題になった時も「吉本とジャニーズは全然違う問題だから一緒にしないでほしい」「あっちはパワハラだけど、こっちは権力争いだから」というようなことも散見されて、いやいや一緒だろ、という気にもなった。吉本のときに「構造の問題を対個人の問題にずらして、解決したような気になるな」という批判があったけど、まさにこれだなと思った。
自分も別に新しい地図がすごい好きというわけではないし、今までSMAPの番組をたくさん見てきたわけではない。でもテレビにもっと出ていいはずなのに出てないのはやっぱりおかしいと思う。ただ、この件でいろいろ見ていると、ジャニヲタの中には新しい地図が活躍しているだけで「なんか気に食わない」という人がたくさんいるんだなと思った。ジャニーズを好きでいる意味がなくなるように見えて、不安なんだろうな。それで余計に新しい地図を攻撃するという。たぶん嫌韓とかの構図にも似てるんだろう。もう、ほんとうんざり。
正義とは常に気に食わない相手の上にのみ振り下ろされるものであるという典型