両親と食事に行って、たまたま両親が高校生だったときの話になった(二人は同級生婚なのだ)。母は優等生だったとばかり思っていたのだけど、なぜか家庭科の成績が悪かったそうだ。ちなみに私も同じ高校の後輩なんだけど、家庭科の先生がやたらと極端なフェミニストだったことだけ覚えていて、そんなに極端にひどい成績をつけられた記憶がない。調理実習とかみんなでやる作業が多かったので、特定の生徒に高い成績をつけたり、逆に一部の生徒にわざと低い点をつけたりするのが難しい科目だったと記憶している。
父曰く「キレイとか言われてたから先生に妬まれたんじゃないの?」とのコメント。確かに若い頃の母の写真を見ると美しい。70歳になった今もそんなに悪くはないけど、年齢相応に白髪になり、シミが増えているわりにはお洒落や化粧に手間をかけないので、「若いうちはスッピンでお洒落しなくても通ったかもしれないけど、今は手間かけないとダメだよ」と説教したくなる。
おかげで20代の頃の強烈な容姿コンプレックスを思い出した。ただでさえ周りに可愛い子が多かったうえに、「お母さんは美人なのにお前は…」みたいなことを周りに言われていつもイヤな思いをした。確かに自分と縁もゆかりもない女優やモデルがいくら美しくても、全く自分と血のつながりがないんだからしょうがないけど、自分の半分のDNAは母からもらったものなのに、似ていないとはどういうことだ。どっちかというと父と弟に似ていると言われていたので、父に「お母さんと同じ顔に生まれたかった…」と文句を言ったこともある。父だって、娘がどの程度妻に似るかなんてコントロール不可能なのは分かるけど八つ当たりせずにいられなかった。
もはやオバさんと呼ばれるしかない年齢になっても、たまに小学校時代の友達(母の20代後半から30代前半ぐらいを知っている)と飲むと、「○ちゃん(私のこと)のお母さん、キレイだよね」「今も全然変わらない、すぐに分かる」などと絶賛され、娘の方はさっぱり褒めてもらえない。娘としては若い頃キレイだったのはともかく、さすがに確実に歳をとっていると言いたい。
若い頃は全然親に似ていなくても、歳とともに似てくる…という話も聞くので、それを期待してはいるんだけど、50代とか60代になってから母と同じ顔になってもねぇ…。体型とか雰囲気、声は母に似ているらしく、社会人になってから、私と母を一緒に見る機会のあった人は「○ちゃん(私)とお母さんは似てるよね」という。結局私は父と母のどっちに似てるんだか。ちなみに母の母である母方の祖母もあまり母と似ていない。「あんたはおばあちゃん似なのよ。隔世遺伝」と母に言われたこともある。確かに母よりは祖母の方が似ている気がする。遺伝とは結局何なんだろう。