目黒のサンマという落語があるけど、会社で仕事をしていて「ああ、こういうことを言うのか」と思うような場面にでくわした。
自分がいる部署は企画営業みたいなところで、自分は先輩社員の事務作業を手伝うような役割をしている。
うちの会社はもともとルート営業がメインの仕事なのでここ最近はじわじわと売上が下がってきている。
もともとIT系サービスが充実してきたら自然になくなっていく系の仕事なのでこれはもうどうしようもない。
そこでこのままではいけないと最近社内でも比較的高学歴のチームが新しい営業分野を開拓しようといくつかアイディアを出し合っている。
ルート営業時代のぬるま湯が抜けきれないというか、リスクなく収益化しようとしすぎてしまうからだ。
それでもいくつか企画段階で「それはまあまあいいかも」と思う話も出てくるので、若手である自分としては少し希望を持ったりする。
でもうまくいかない。
アイディア段階ではいいのに、そのシステムを構築するために新しい取引先と合うと、そこで古臭い理屈を押し付ける。
社内全員が理解できるようなシステムでなければいけないと何度も何度も仕様を変更させたがる。(主に思いつきですぐ連絡して丸投げする)。
当初予定していたサービスをどう提供していくかということよりも、いかにして開発費を値切るかとか、維持費(サーバー代とか)を下げるかとかそういうことにいつの間にか必死になっていく。
結果として実際にリリースされたサービスは安っぽくてちゃちぃものになって、そのくせ「新たしいサービスなんだから収益を確保しなくては」と平気で利幅をつけてリリースするので誰も利用しない。
そして失敗をすると時代の流れだとか、開発会社の作業が遅いとか文句を言っている。
そのくせGoogleの広告費はじゃんじゃん湯水のように支払ったり、販売ルートもきちんとしてないうちに「将来顧客が増えた時のために」と明らかに不要な設備投資をしたりする。
最初はそれなりにいいアイディアだったもの(実は自分が出した企画もある)も、アレはだめ、これはリスクが高いとごちゃごちゃ口出しをされて、結果的に毒にも薬にもならないものができあがる。
それ目黒のサンマか?と思ったけど、 殿様じゃなくて家臣のほうか。
目黒のさんま要素どこ