2016-06-12

きな子(同性)に彼氏ができた話

人生初の一目惚れだった。そのときあたしは彼女名前も組も知らなかった。同性をこんなに好きになったのも初めてだった。中学ときからちょっとだけ、あれ?と思うことはあったけど、こんなにはっきり「好きだ!」と思ったのは、男の子にもなかったかもしれない。あたしはいうなれば、バイ?なのかな。自分でも中学にあがるまでは完全に男の子しか好きにならなかったのでまだよくわからない。中学ときとある子の言動にいちいちときめいていたのだけれど、まさかね、と思っていた。そして高校に入ったら一目惚れからガチ恋。正直それほど驚かなかった。友だちとかも男女の枠をあまり気にしてなかったし、幼馴染みの男の子と仲が良さ過ぎて何度彼氏に間違われたかからいくらいだったし、さらに言えば女の子にもドキッとする瞬間は何度かあったから、あ、やっぱそうだったんだ、って感じだった。だからすぐ幼馴染み(女)に言った。そしたら別に驚かないよ、いいんじゃない、と言われて拍子抜けした。同性が好きと言えばなんだか偏見を持たれるイメージだったから。でも実際そんなことなくて、仲の良い、いままでそういうことに対して偏見を持つようなことを言ってない子には打ち明けた。みんな、だろうなと思ってたとか、あ、そうなの、とか拍子抜けする答えばっかりで、誰も気持ち悪いなんて言わなかった。だからの子たちの前では、男の子に恋する女の子と変わらない恋バナをした。たのしかった。

の子のことがほんとに好きだった。いまも好きだけどね。更衣室で肌きれいだねって言われてから無人島ひとつ持っていくとしたら今使ってる奮発した化粧水にしようと心に決めた。苦手なマラソン、前のグループで走り終えた彼女が「がんばれ!いける」って言ってくれたから、自分のなかで一番早く走れた。自分もびびった。終わったあとおつかれ、がんばったねと笑う彼女に疲れがふきとんだ。手ぇ白いねぇってあたしの手の横に自分の手をくっつけて色を比べる彼女がかわいかった。彼女は人気者で、かわいくて、性格もよくて、好きでいながら尊敬していた。話すようになったきっかけは、彼女がひとこと、あんなに人気者だと思っていたのに、あたし友だちいないんだよねと笑っていたから光の速さで彼女のところに行って手を突き出して、「友だちになろう」と言った。彼女申請する人なんて初めて見たよと笑いながらあたしの手を握った。よろしく、とあたしの目をのぞき込んだ。いま思うと相当変なヤツだったけど、彼女はあたしのそんなところが面白いって思ってくれたみたいだった。彼女とはクラスも別で、話す時といえば合同の体育くらいで、そんなに仲のいいというレベルではなかった。でも話せるのが嬉しくて、体育嫌いのあたしが体育の日が楽しみになった。

叶わないとは思ってたし、告白なんてする気もなかったけど、彼女彼氏ができたって、このあいだ聞いて、ついにきたなー、と思った。こんなにかわいいんだから、いつか彼氏できるだろうなとは思ってた。ていうか、できないほうが無理だなってわかってた。彼女男の子しか好きにならないのも知っていた。

あたしはたぶん、この先も彼女が好きだ。来年高校卒業するまで、きっと好きだ。卒業しても、ぜったいにときどき思いだすと思う。彼女と2人で帰ってみたかった。デートしてみたかった。彼女彼氏がいなかったとき、はやく彼氏ほしいねーってあたしに言う彼女世界一残酷だったけど、世界一かわいかった。あたしもそうだね、って笑った。

なんかこう書くと、けっこうな小説っぽい恋だったな。あーあ、はやく彼女ことなんて忘れて、彼氏欲しいなあ。堂々とみんなに言って、手をつないで帰りたい。

  • 諸般の事情により4月から6月の記事しかないのだが、印象に残った記事をあげておく。自分は増田に書かれていることはすべて本気で書かれていると考えることにしているので釣りか...

  • 文字がびっちりで読む気力が失せたわ。改行入れてください。

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