2016-05-26

ズートピアはなぜ肉食を排除したのか

努力すれば夢はかなう、誰でも何にでもなれる、

差別偏見と戦いマイノリティだって自由自分表現していいんだ

こんなにそれらに配慮した内容が盛り込まれている!いった旨のRTを連日沢山見るようになりました

主人公の隣人は同性愛カップルかもしれないとか

ポップスターのツノはオスのものでは?とか

小さくてかわいいウサギ警察官になれないのか?いやそんな事はない!

決めつけてはいけない!差別はよくない!だって努力すれば夢は叶うのだから

といった主旨をどうこう言うつもりはまったくない

実際映像もすごかったしすごくいい映画だと思う

だがなぜそんな中で、なぜ『肉を食べること』は悪としこれを排除したのだろうか

そこがずっとひっかかっていて、素直に良い映画だった!と言えなくなっている

世界観の設定上やストーリーの進行上そうせざるを得ないのは理解できるのだけれど)

だって望んだものになれる!と謳っておいて肉食獣のそれは奪うのか…と思ってしまって

わりと冒頭からモヤモヤしたままでした

肉食獣だってただ趣味で殺すのが目的ではなく生きるために肉が必要でそれを食らうのであって

それ自体は悪ではないはずだ

野生に戻ったら凶暴になったと本編で言われていたが

何かを襲う時はそれを食べる必要がある時か自分の身を守る必要がある時だ

むやみやたらと目の前のものを殺すものイコール肉食獣ではないわけで

差別なんかダメッて言ってるんだ!!ともてはやされている映画

肉食のこと思いっき差別してんじゃん、と思ってしまって

素晴らしい!と言われていれば言われているほど複雑な心境になる

あんまりここに触れられたツイート等を見かけないので

こんなところを気にしてしまう私の感覚がズレているのかもしれないけど

そりゃあいつ食われるかわからない恐怖と戦っていた草食動物から見たら

捕食者である肉食獣は天敵になるわけだけれども

『狩りをする必要が無くなる』のを仮に利点とするとして

かわりに与えられるものが肉でなく虫などで代用されたものでそれで本当にWin-Winなのか

小さくて可愛いうさぎ警察官になれるのに

肉を食べる事はこの先(この理想郷に居を構える限り)永遠に諦めないといけないのか

肉食獣にとってそれは本当に理想郷なのだろうか

(昔は食べていたという肉を食べてみたくなった、という理由

 殺獣罪(?)を犯す住民はいそう)

狩りをするために牙が鋭くなったもの

足がはやくなったもの 顎が強くなったもの

またそれらから身を守るために角が発達したもの

皮膚が硬くなったもの 耳や目といった器官が発達したもの

動物の特徴になる部分はおおよそ『狩るため/狩られるのを防ぐため』、

『生きるため』に進化してきた部分が大部分だと思っています

今後この理想郷においてその必要が無くなるという事は

それらの器官ももしかしたらどんどん退化してしまうのではないだろうか

服を着て脳が発達し、特徴のある器官が退化していったらどうなるんだろう

みんな人間になるのかもしれないですね

  • 極端な書き方をすると、自分には肉食動物=男性、草食動物=女性、の暗喩に見えた。 男性性の攻撃的な側面と、その攻撃性を必要以上に怖がって規制・抑圧しようとする一部の勢力と...

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