2016-01-05

少し前、まだ毎日勤めに行って、夜勤などもしていた頃、俺は毎日のように死にたいと思っていた。

でもいくら調子のいい時に自分気持ち分析してみたら、本当は死にたいのではなくて、置かれた状況から逃げたいのだと気づいた。

そして、逃げる方法死ぬことだけではないのじゃないかと思った。

 

俺は親を亡くしていて、その遺産のおかげで住む場所いくらかの貯金はある。

コミュ障の気があるため独りでいるのが好きだ。ブサメン童貞彼女も居ないし、もちろん子供もいない。その他の人付き合いも希薄だ。

堕落暮らしを怒ったり心配したりする家族も居ない。

仕事さえ辞めてしまえば、俺が死んでもすぐ気づく人は誰もいないだろう。 

それはつまり仕事を辞めれば死んで逃げたのと似たような効果が得られるのではないか?

 

そう考えて俺は仕事を辞め、貯金を増やすことは考えずに維持することを目安に、バイト暮らしを始めた。

出世とか、結婚とか、社会人としての立派さとか、そういうのは全部もういらないことにした。

気持ちとしては、いつ死んでも葬式代くらいはあって、死後処理をする役所の人などにちょっと迷惑をかける以外は、大きく誰かの人生を損なうことはない状態を目指した。

そうしたら、以前逃げたいと思っていたことの全てではないけれど、感覚的に7~8割くらいのことからは逃げられた気がして、とても楽になった。

 

明るく順調な人生を送ろうとすると、家族がいないとかコミュ障とか仕事が嫌いというような、俺の持っている属性マイナス点になる。

でも、逃げることを目的にすると、この属性はむしろプラスに働き得るんだと思った。

もし俺に優しい家族かわいい子供がいたら、おいそれと仕事を辞めてダラダラ生きるなんて出来ないだろう。

もし俺がリア充で、心配してくれる人が沢山いたり、誰かと居るのが当たり前のような人間だったら、独りの毎日が辛くて耐えられないかもしれない。

スヌーピーの「配られたカード勝負するしかない」という名言があるけれど、カードでなく麻雀でたとえるなら、俺の配牌は字牌ばっかりみたいなものなんだろう。

平和を上がろうとすると厳しくても、九種九牌やチャンタなら狙える手なのだ国士無双というのはさすがにおこがましいにしても。

 

から俺は明日も逃げる。逃げるためにバイトに行く。

人生最後の日まで逃げ切れるかは分からないけれど。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん