「俺の勝ちだ、アーチャー」
「―――ああ。そして、私の敗北だ」
100万回見返したFate屈指の名シーンがついに来たな
UBWはある意味でこの瞬間を迎えるための物語だから、今回の演出は特に力が入ってた
・・・よし、来週は別の意味で大注目の回だな!ufoさんには期待してますよ~(ゲス顔)
素晴らしい点
決着のシーン。士郎がまっすぐにアーチャーへと突き進んでいくのがすごくよかった。
結界内の空の描写。士郎とアーチャーの心情を上手くあらわしている。空が晴れる描写は、士郎が理想を張り続けるということと、アーチャーが
それを思い出すという両方をあらわしていると感じた。
セイバーの描写。うまくFateルートの文を組み込むことで、セイバーの変化を示してTrueにつなげられる。まさかここからGoodはないよな……
不満点
蹴っ飛ばされた後、士郎が倒れてしまったこと。「倒れれば起きあがれないと、体が頑なに転倒を拒否していた。」のはずが、倒れてしまったの
で、モヤモヤした。
その後、立ち上がって間がかなりあったこと。士郎がかなり休んでいるように見えて、我武者羅さが半減されてしまった。
UBWでは士郎がアーチャーの背中を押し、HFではアーチャーが士郎の背中を押す
この構図がほんと好き
そうなんだよ
UBWは士郎にとっては自分を救い出す物語で、アーチャーにとっては自分を取り戻す物語なんだ。偽りの正義を為していく内に自分を失ったエミヤ(切嗣含めて)を救えるのは、いつだって士郎なのだと思い出させてくれる回だった。
アーチャーが士郎に追撃かけないのは、
士郎が立ち上がるのを諦めるのこそが見たいから。
そこには自然と間が発生するから、上手いこと必要なモノローグがねじ込めると。
こういう流れだから、なんか、士郎が立ち上がるのに藻掻いてる間があるのも
社会システムにとっての善は個人を救わないよ的な話、及び現実論諸々。
士郎の助けたい人は顔の見える個人だけど
対象を個人として認識してるからこそ「一人も取りこぼしたくなくて」
結果、「より多くを」助けようとしだすと、
最終的にシステムにとっての善を行うことになるっていう自己矛盾。
助けたいのは個なのにな。
その矛盾の極限が守護者なわけで、そこに至ってとうとうアーチャーは
「そんな願いはそもそも間違ってるし、そもそもからして借物じゃねぇかー」
とか言い出したわけだ。
で、対する士郎の答えは
達成できないのは願いの正しさを否定しねぇだろ俺は届かなくても歩み続るぞ、と。
EMIYAの使い方が面白かった。
最初流れた後に一瞬止まって、再び始まるというちょっと変わったシーン。最初のものと再開後のもので音楽が微妙に違う。
思うに最初のEMIYAはアーチャーが士郎から影響を受けて響いてきたかつての理想。そのシーンで彼は月下の誓いを思い出しかけるが、認められず拒んだために、EMIYAが消える。
再開後のは間違いではないとする士郎の理想。音が増えて厚みをましたそれは、アーチャーに届く確固とした思いを表現している。アーチャーはその姿をみて、一度拒んだ誓いを完全に思い出す。
うるせーなーいいからセイバーでシコってろよ