2012-06-15

http://d.hatena.ne.jp/haruna26/20120601/1338560962

この記事にものすごく共感をしていた矢先、お付き合いしていた彼氏と別れることになった。私から別れてくれとお願いした。そうして一段落して、ふとこの記事を思い出した。

私もいま、23歳。りぼんを愛読していたけれど、やっぱり一番好きなのは種村有菜さんの漫画だった。有菜っち(公式でもある呼び名)の描いているページだけ、キラキラしていた。周りの女の子達が描く絵は大抵種村さんの絵柄に似ていたし、神風怪盗ジャンヌが連載されて間もなく、他の漫画家さんの絵柄すら種村さんのものに似てきていたのを覚えている。これがりぼんだけに留まらず、他のなかよしやちゃおにもいえることなのだから種村有菜の影響力といったらない。

そんな種村さんの漫画を今も読み続けている私にとっても、やっぱり恋愛というのは異次元存在だった。どれぐらい異次元なのかと友人に聞かれた時、私は「たぶんあなたが思ってる『死ぬ』ってことくらい異次元のものだよ」と説明した。誰だって死ぬという現象は何となく理解しているけれど、それを常に間近に感じてはいない。ぼんやり別世界のものだと考えていて、ある日身近な人が亡くなってハッとするけど、やっぱり自分自身に起きた出来事ではないか他人事になってしまう。そんな感じだ。

この少女漫画脳をこじらせた結果、今回の別れの原因みたいなものになる。結論、男性というリアルものを実際に身近なものにすると嫌悪感を催す。これだ。実際に付き合った恋人のことは好きだったし、結婚するならこういう人なんだろうなあと何となく思えるくらいには好きだった。でも、実際に手を繋いだり、抱きしめられたりすると、その違和感による圧迫感が凄まじかった。違うと思った。これは私が体験するべきものじゃないと脳みそ信号を送ってる。違和感はそのうち嘔吐感になって、言い訳がましく恋人からそっと距離を取った。緊張なんてしてなかった、理解してもらえるかは分からないけれど明確な嫌悪感けがそこにあった。相手にではなくて、行為のものに。

男性自分をそういう恋愛対象としてみてくることも、自分がその異次元世界に放られることも、全部がおかしい出来事にしか思えなかった。それ以来恋人とは上手く距離を保てなくなって、結果として別れることになった。それでやっと、安堵した。うっかりタイムワープした主人公が、冒険の果てでやっと元の世界に戻ってきた時のような感覚に近いんだろうと思う。これもまた、結局は自分で体験したことのない感覚なんだけど。

ふと思い立って持っている少女漫画女性向けゲーム、その他あらゆるものを漁ってみた結果、「主人公が特別ではない」ものが一つもなかった。いつだって主人公は特別で、美人という訳ではなくても何かしら異能だったり、特殊な出自があったりする。それを踏まえて主人公が頑張るから、相手の男性達は主人公に惹かれるのだ。思い起こせば、「主人公がごく普通一般人」という設定の漫画ゲームは所有したとしてもすぐに売却してしまっていた。食指が動かない、何一つ惹かれるものがなかったからだ。

恋愛するのはいだって特別な人たちだ。それを第三者の立場から見て、聞いて、ふーんと思ってそれでオシマイ。例の記事にある通り、漫画を読んでいる感覚からはどうしたって抜け出せない。それで満足なんだよなあ。

  • はあはあ、なるほど。 こういう女の子が身近にいて、後輩の男がそういう女の子に振り回されてけっこう傷ついてたからちょっと気になってしまった。 そういう子でも、一応気持ちは盛...

  • あなたは自分に対する評価が不当に低い だからどうしろと? 確かにあなたはとびきりの美人ではない しかし容姿で言えば十人並みだ 今 軽く傷ついたでしょう ………… あなたはさま...

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