2024-01-10

1998年漫画なるたる」の小沢さとみって、「理解ある彼くんw」揶揄に苦しむ女を先んじて描いてたな

小沢さとみ17歳お嬢様女子校万朶学園の高校生

万朶学園は中高一貫校で、高等部から入学に関しては進学率を上げるためにペーパーテスト重視だが、中等部は違う

中等部は家柄も厳しく審査し、片親家庭や両親高卒のような家の子テストができても落とされる

さとみの父はブルーカラーで社宅暮らし収入低め、母親高校在学時にさとみを妊娠高校中退して出産し今はパート勤め

中等部入学試験をさとみは完璧にこなせたが、両親の経歴や肩書校風にそぐわないため受からなかった

小学校の時から可愛くて気弱で泣き虫なさとみは、男子いじめられて煙草の購入を強要されたり殴られたりしていたが、そいつらと同じ公立中に進学することに

いじめの内容自体性的な要素はないが、嗜虐心をくすぐるからターゲットにしているんだし、そのうち性的ものに発展しかねない危うい感じがあった

万朶中の受験を志したのはそういうDQNらと離れるためであったが、行けなかったので中学生になってもさとみはいじめられる

内気すぎて女友達もおらず一方的いじめられるさとみであったが、彼女には高野文吾という幼馴染の素敵な彼くんがいた

文吾はDQNボコボコに殴って武力でもうさとみに手出しさせないようにした

その日のうちに13歳ぐらい同士で初セックスしてラブラブハッピーになるわけだが、さとみはその幸せには浸れなかった

さとみと同じ小学校には、万朶に進学することのできた「校風にそぐう真っ当な家庭」の女の子新川がいた

新川はさとみが中学受験に失敗したことを知ると「また3年間あのバカどもと一緒で大変だね。でもいざとなったら高野くんに守ってもらえばいいから」と発言していた

蔑視を含む嘲笑的なニュアンス言葉である

現代では「理解ある彼くんw」という短い言葉定型化された、「お前は一人前ではなく男に依存し体を開くことで生きられる無能力の脆弱娼婦だ」という意味合いのこもる相手コケにするこの上ない侮辱

さとみは文吾と結ばれるよりも前に、そうなることをコケにされてしまった

からいじめから守ってくれる素敵な彼とラブラブ」という本来素晴らしいはずのシチュエーションの中でも彼女幸せになることができなかった

さとみは文吾とセックスする時、どこか後ろめたいような顔をしている

「男に守られてその代わりに体を差し出すような生き方なんて…」みたいな葛藤をしている

楽しいはずのセックスが、新川によってノイズを混ぜられている

17歳現在のさとみはかつてとは違う居丈高高慢な振る舞いをするようになっているが、呪い払拭しようとあがく虚勢丸出し

一緒に大人になっていく中でいつかは新川呪い言葉払拭できたかもしれないが、さとみも文吾も超常の存在出会たことで大人になれず人間としての余命は残り僅かな存在となった

「男に依存して自立できないクソ女」というニュアンス呪い言葉に蝕まれていたさとみが、一番最後カットでは、ショック死したらしき文吾の体を抱き支えている姿はなんとも皮肉

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