2016-01-28

心残り

去年の今頃、ネットで偶然知り合ったある女性ちょっとした約束をした。「◯◯を一緒にやろうね」程度のものだ。

だが夏頃、相手から「今はできそうにないので中止にして欲しい」との打診があった。

結果、その約束は取り止め、となった。

約束の仕方がやや強引且つ内容に配慮が欠けているところもあり、何より下心もあったので、自分には負い目があった。

それは多分見透かされていたし、その上で断られたのなら仕方ないので、まぁ残念、という感じだった。


今年に入って、彼女はどうも他の人間とその約束の内容を実行することにしたようだった。

それも別に構わなかった。相手自分も信用している方だったので、きっと俺より上手くやってくれるだろう。俺の中で芽生えた蟠り程度の感情は放っておいたら直に萎んだはずだ。

でもどうしてもダメったのは、彼女Twitterで「増田との約束果たせなくて申し訳なかった」「あの時のことが心残り」と書いたときである

(俺のTwitterアカウントは去年夏頃に消したので、俺がツイートを見るとは思わず本音を書いたのだと思われる)

決定的に、みじめな敗北者になった瞬間だったと思う。


ツイートを見た後、「あの件の責任自分にある」と気持ち悪い懺悔の長文を相手に送った。俺が悪い、ごめん、気にしないで、忘れて、といったふうに。

(ただこのメッセージ自分一方的責任を持つことで楽になりたい為に送ったもので、相手感情を慮ったものではなかった。送ったことを後悔している)

ただ帰ってきた言葉は「忘れるというのも寂しいので、良い思い出にということにしたい」といったようなマシュマロみたいな言葉だらけだった。

彼女他者を傷つけるような言動は決してとることができない純粋に優しい人で、俺のプライドを傷つけないよう返信してくれる。

相手対応は素敵だと思う。ただ俺を相手にしないだけだ。そして、本音も窺えない。


じゃあ、なぜああいったツイートをしたのだろう? 

何か俺の知らない事情があったのだろうといのは分かるが、その真意最後まで分からなかった。

でも、俺としては、これほど言って欲しくない言葉もなかった。罵詈雑言を並べてくれた方がよっぽどマシである。俺も「バーカ」と清々しく返せる。

俺を切り捨てる選択をしたのだから、そのことは振り返らず前を向いておくべきだ。それくらいの責務と強さは持っていて欲しい。

そっちの方が俺も誇らしい。



彼女は俺の約束を断った理由はなんだったんだろうと、今更思う。

シンプルに考えると「俺のことが生理的ダメだった・交友関係を深めたくない対象だった」とか「交際相手がいるので特定男性距離を縮めたくなかった」、

「俺ではなく、今組んでいる相手と一緒にやりたかった」、「萎縮してしまった」とか、その辺りだろうか。

交際しているなら、堂々と言ってくれたら良かったのにと思う。それならこちらも意識を変えて違う付き合い方ができた。

(一応、あるタイミングで交際相手がいないことを確認していた。でも彼女は俺の事情確認してくれなかったので、その時点で上手くいかないだろうという想定はあったが、これは余談)


まあここにこんな未練たらたらな文章を書く時点で、俺がどういう人間かご明察なのは間違いない。四六時中というわけではなかったが彼女twitter確認するのもアレである諸悪の根源)。俺は童貞である

ただ男女間の問題ではあったが、正直、お互い恋愛意識するような距離感でもなかった。なにせ座標的にも結構遠い。彼女の住む所に行くのに一万円くらいかかる。

友人関係として、ちゃんと成り立っていたのかも今となっては疑問である

上っ面のやり取りばかりだったと思う。相手が優しいから関係が紙一重で続いてただけで、約二年のやり取りは価値の無いものだったのかもしれない。


なんというか、下心はあったが、最後まで表面部分しか彼女のことを捉えられず、恋という感情まで持っていけなかったところはある。

から普通に失恋することもできなかったなぁ。

そういう、中途半端な態度がダメだったのだろうか。思い込みでもダメもとでも強引に誘って散ればよかったのだろうか。

いや単に、致命的に噛み合わなかったとか、相性の問題とか、状況の問題とか、そういうふうに考えたらいいのだろうか。

何か俺が猛烈な誤解でもしているのだろうか? 

正直良くわからなくなってきた。

俺に人間としての魅力がなく彼女が優しすぎた結果、という話ならシンプルだったし、今でもそれが正解だとは思っているのだが……。


なんにせよ彼女にとって俺が負担になっているのは間違いないので、今日、「もうメッセージも送らない」とやんわり伝えた。縁は切れるだろう。

素直に思うのが「かかわって申し訳なかった」という気持ちだ。しかしこれは本人に伝えても傷つくだけだろうし、俺としても行き場のない感情なので、ここに綴った。

あとは、彼女が抱いた「心残り」が解消されたかどうかだけが俺の心残りである。(強引にタイトル回収)

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