転職して一年たつんだが、退職してからの方が、元の職場の経営層とおつきあいが深くなって、今度でかいプロジェクトが動き始める事になった。
その偉い人は、一番最初の上司の上司。とはいえあまり大きな会社ではないから、上司の上司とはいえ結構直接話をする機会があって、色々と面倒見てもらっていた。
その後、その人はどんどん偉くなって、役員に。しかし俺は元々グループ内派遣会社の派遣社員だったために、出向解除になってその人の傘下からは外れることになった。
さて、出向解除になって戻ったものの、結局は仕事は微妙。いくら資格を取ってできる事を広げても天井に引っかかって給与も待遇も権限も上がらない(役職者は親会社で持て余した使えない管理職が降りてくる仕組みで、社員はどうやっても管理職にすらなれない。専門職を極めても評価する仕組みがない)と言うことで、なんかもうどうでもよくなり、会社に見切りを付けて、学会で誘われていた方の話に乗って、退職することになった。
退職する時には、ものすごい久しぶりにその偉い人の部屋を尋ねていったのだけど、当たり前の様にお留守。お世話になりましたとだけ書いて、手紙を置いてきた。
あー、これで縁が切れ得たわー、と思っていたら、なんとその上司から電話がかかってきて、食事でもいこうや、今更引き留めもしないから、と言われてびっくり。
食事と行っても牛角と言う非常にカジュアルなもの。なんかめちゃくちゃ話が合って、ああ、この人の部下だったらなんか違ったんだろうなーと思って思わず泣き出して慰めてもらうとか、なんかおかしなことになった。
で、これで済むかと思えば、それまで全然直接話すことも無かったのに、ちょいちょい電話やメールが来るようになる。メールはごく簡単なことを質問してきたり。果ては、何故か「○○の社長と飲むからお前も来いよ」みたいな感じで、色々と紹介してくれる。新しい職場の仕事でも役に立つ人脈を作ってくれるし、なんだかよく分からないことになっていた。それを利用して、現職でコラボ先を開拓したりしていった。
そうしたら、現職で新しいプロジェクトを立ち上げることになった。そして上司から「前の職場とコラボレーションしを動かしたいから、なんとか先方を口説き落としてこい」と言われ、相談したところ、あれよあれよという間に合同でプロジェクトを推進する覚え書きを締結するに至った。
人生分からないものである。。。ってか、そんな定型句で表せないくらい、人生わかんなくなってきた。偉い人は俺がプロジェクトを持ちかけることを分かって行動していたのだろうか?わからない。
仕事上のこともあるのだが、なによりおもしろい話ができる尊敬できる人が、まだ尊敬できる人としてお付き合いをしてくれるというのが本当にうれしい。