2022-11-11

未婚女の出産のすべて

まるで、ドゥルンという効果音が聞こえるかのように

胎盤をだし私の出産は終わった。

遡ること7ヶ月前、この子お腹にいることを知った。

当時も独身彼氏はなし

そんなことよりも、3ヶ月後に託されていた仕事をどうしようか…

そればかりを考えていた。

誰にも話さずにいれば何とかなるんじゃないか…いや…無理だ…。

こっそり中絶をして何事もなかったように普段生活に戻ろうか……。どうしよう…

いてもたってもいられずに連絡をしたのは

友人でも家族でもお腹の子父親でもなく

その昔お世話になった知人だった。

久しぶりの連絡なのに突然の話に

彼は、少し驚いてはいたがすぐに「俺の素直な意見は産んで欲しいけどな、」とこちらが内心ホッとするようなある意味無責任意見をくれた。

この段階で、私の答えは決まっていたのかもしれない。

でも、悩んでいたのも事実だ。

その後の退社までの日々は、あっという間といえばあっという間だったし

地獄だったといえば地獄毎日だった。

時に泣き、時に発狂し、

Instagram投稿されているキラキラマタニティライフとは全くの無縁な毎日

マタニティマークなんてつけて街へ出たのは2回程だったし

マタニティウェアは、デニムを1枚買っただけ。

あとは、それまで着ていた服を、なんとなく誤魔化し誤魔化し着ていたくらいで

いかに、妊娠を隠し生きていくかを考えていた気がする。

そして、常に自分選択が、間違っていないのかいたのかを

日々、自問自答を繰り返しこれでよかったと何度も自分に言い聞かせてみたり

今考えると、妊娠という幸せを感じられるほど、私には余裕も時間もなかったのだ。

そんな心の不安定な母を選んだとはつゆ知らず

子は、いろいろとハプニングはありつつも

確実にゆっくりと、私のお腹人間へと成長し続けていた。

そして、予定日の5日前の夜

テレビを診ていると

映画ドラマのようとは決して言えない破水をした。

呑気なものだった。痛みすらない少量の破水

その4時間後、地獄をみるとは知りもせずに病院涼しい顔をして受診した。

思い出したくもない今まで経験したこともない痛さを味わい

野獣のように雄叫びをあげ、痛いと喉が枯れるほど叫び

紫色人間を産み落とした。

カンガルーケア概念に唾を吐くかのごとく

赤子を抱き抱えることも話しかけることも無く寝た。助産師さんが焦るくらい

赤子を気にすることも無く寝落したのだった。

産後感想が冒頭のドゥルンだ。

ドラマ映画のような感動の対面なんてなかったと思う。

そこには、大量の血と痛みと生臭い人間ボロボロの母だけ。

これから先、妊婦の日々なんか気にならないほどの地獄が待っているのだが

そのエピソードは、気が向いたら書こうと思う。

  • 気長に待ってる。

  • これは期待。 ポリコレがもてはやすキラキラした母子の聖なるフォーチュンとは無縁の、ただただ生物的・医学的の丸裸な出産作業以上の意味を持たない出産が、平安時代や江戸時代で...

  • やたら創作臭くてこじらせてんな

  • 「俺の素直な意見は産んで欲しいけどな、」とこちらが内心ホッとするようなある意味無責任な意見をくれた。 すげーきもい。マジで鳥肌立つ。 育てる気ねえけど産んでくれとか何様...

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