2022-04-06

俺のネクタイ遊び

10年前に転職した会社ネクタイつけろの会社だった。

それまでネクタイ勤務したことが無かったので新鮮だった。

年収200万円上がったのでその代償と考えることにした。

6月から10月まではクールビズでノーネクタイ

11月からネクタイ着用開始。

ただネクタイを締めるのでは面白くない。

そこで俺は独自ゲームを始めた。

シーズンネクタイ一本で通す。

ルールは2つ

①破損、汚れで交換したら負け。

毎日同じを指摘されたら負け

 

11月からスタート

吟味した最高の一本を使う。

目立たず中庸、あらゆるシチュエーションで当たり障りないデザイン

汚れにも強くなければならない。

 

だが10年、ネクタイを指摘されたことは一度もない。

みな気がついてるハズだ。

女性事務職は靴紐の結び目までチェックしてる連中である

気づかぬはずはないが雑談などでも話題になったことはない。

奴らは指摘したいに違いない、社内女子会などでもネタにされているだろう。

すれ違いざまネクタイをチラ見されることもある。

そういう瞬間は最高に楽しい。ククク

 

だけど過去10年で完走できたのは3度しかない。

破損と汚れでゲームオーバーになる。

カレーうどん大好物だけど期間中エプロンのある店しか入らない。

それくらい注意してても汚れてしまう。

 

あと、正確な名称は知らないけどネクタイ裏の通し帯。

後ろの細い方を通しておくやつ、あれがちぎれる。

修理できるが俺ルールではその時点でゲームオーバーと規定している。

 

なんのメリットが?

俺にもわからん、なんとなく始めただけだ。

日々ネクタイを選ぶ手間が無くなるのが良い。

 

金曜日に汚れたならクリーニングに出せば次の月曜には間に合う。

さな汚れならそのまま金曜日まで粘る。

汚れが目立たないデザインを選ぶことも肝要である

 

今年はコロナ在宅でほとんど出社していないのに完走できなかった。

落としものを取ろうとして垂れたネクタイが出っ張りにひっかかり破損。

あえなく脱落。

 

ちなみにネクタイを指摘された場合追加ルールがある。

「指摘した人の下僕になる」

上司であれば以後は絶対服従従順な部下となろう。

同僚、部下であれば一生キミの味方だ。

どんなクソ野郎であろうが親愛の情を示し、補助し、

仕事を振られてもOK理不尽要求であろうがOK

女性であれば結婚してやってもいい、良き夫となろう。

一生愛してやる、全力で幸せ提供しようではないか

「なんで私のことを好きなの?」

と聞かれても本当の理由は教えてやらない。くくく

夫婦喧嘩とかしてもふと思い出す

「あ、そうだ、この人はネクタイを指摘した人だから僕は従わなきゃならないんだったすまんすまん」

残念なことに数年前社外の女性結婚してしまったのでこれはできなくなったが

指摘者には素敵な特典を提供するつもりだ。

だが誰も指摘してこない、惜しいなぁ。

 

そんなこんなで10年楽しく勤めた会社だが近く左遷される内示が出たので辞める。

次はノーネクタイ会社を探そうと思う。

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