心に関してはよく分からない。ていうか「こころの性」ってなんだよ。こころは「男のもの」「女のもの」である以前にまず「その人のもの」ではないのか。
恋人がいない歴イコール年齢だ。誰にも愛されたことがない事実が無性に悲しくて泣いてしまう。かといって誰でもいいから愛して欲しいわけじゃない。出会ってものの数ヶ月で恋人にしたいほど人を好きになれる感覚がわからない。検索をかけてみたらなんでもデミセクシュアル、デミロマンティックなんて言葉があるらしい。グーグル先生はなんでも教えてくれる。
2年ほどかけて初めて好きになってしまった女性がいる。ネット上の付き合いがもう3年ほど続いている。彼女にとって私は良き友人であり、私も彼女をそう思っている。彼女とあわよくば恋仲になろうなどとは思わないようにしている。おそらく不可能だからである。もっと厳密に言えば自分が意気地無しだからである。
ともなればこの恋情はもはや、無用な嫉妬や自己嫌悪を生み出すだけのただの邪魔者なのだ。彼女のことを好きだと感じるほど、彼女の特別になれない自我を、今こう感じている自我を殺したいほど憎む。そもそもこんなメンタルヘルスが恋愛に向いているわけがなかった。
それでも最近は比較的冷静に、一歩引いて見ることができるようになったものだ。これは恋情などではなく彼女が満たしてくれる承認欲求への執着だったのではないか。そう思うのもそれはそれで寂しいけど、もう少ししたらちゃんと友達に戻れる気がする。もう苦しまなくてもいい気がする。
そうしたら自分はまた誰も愛さず誰にも愛されない宙ぶらりんの状態に逆戻りだな。そもそも口に出して誰かを愛そうともしないまま自分は誰かに愛されたいなど傲慢も甚だしいとは思わんか。
今後男性や女性やそれに属さない人々を好きになる可能性は否定しないけど、たぶん自分は、世間に一般的な恋愛をできるような人間ではない。私もなんの疑いももたず「彼氏欲しい!」って嘆いてみたかったな。
悲しいね。