今日ゲノムに関する本を読んでいて初めて知ったのだが、生物のゲノムでちゃんとした役割があるのはたった3%で残りの97%は何のためにあるのかわかっていないらしい。しかもその部分は自然言語に類似しているという。と聞くと僕は、この部分が生物を創造した高次生命体からのメッセージなのではないかという突飛な(と同時に陳腐な)発想に至ってしまう。そしてここまで考えてふと、星新一先生の「宿命」というssを思い出した。話の筋書きはこうである。
ある星にいつからか一体のロボットがいて、「本能」に従って原油や材料を集め、自分のクローンを作っていた。それを繰り返してどんどん数を増やしていき、その後ロケットの製作を始めた。ロボットたちは満身創痍でロケットを作り、一番壊れていないロボットが「ある星」を目指しロケットで出発した。その星に辿り着くのだが着陸に失敗してしまうロボット。そこに人間たちがやってきて、ロボットの体の番号を確認した。人間たちは地球に帰ってくるよう「プログラム」されたロボットを宇宙各地にばら撒き、どこが一番早く地球に帰ってくるか賭けをしていたのだった。
ここからは完全な想像だが、星新一先生はこのssを通じて、人間もこのロボットと同じように、あるゴールに向かって向かうよう高次生命体、つまり神によってゲノムに「プログラム」されているかもしれないと言いたかったのではないか。それが素数分布の完全解析か、ゲノムに隠されたメッセージの読解か、外宇宙への有人飛行か、はたまた神が読んでも感動できる文学作品かはわからないけど。もしかしたら神がいて、全然進化が進まないから隕石を落としてみたり、氷河期を起こして海を渡らせたり、神の使いを遣ったり、ラマヌジャンが決闘で死んで発狂したりしたのかなってふと考えた。今日の今日まで無神論者だったけどわからなくなってしまった。神について存在するにしろ、しないにしろ確信を持っている人がいればその理由を教えてほしい。もちろん聖書に書いてあるとかは無しで。
マジレスすると使ってない部品は大昔に使ってて今は使ってないだけ。"スプライシング"で調べればわかると思うよ。