最高に楽しい趣味を見つけてしまった。言ってみれば、これは別世界を体験できる異文化交流である。自分と全く関係がない人々の独自の文化を知る。新しい発見があったり、目の付け所に驚いたり、なぜそんなことをする必要性があるのか疑問に思ったりと自分の常識を破壊してくれる。
この文化圏の人間は毎日毎日メイクを変えるらしい。古臭い私の認識では、メイクを変えるのは大きな祭りごとのときぐらいしか想像できないが、彼等いわく毎日が毎日違うんだからメイクや衣装を変えるのは当たり前だそうだ。しかし、大きく変えるのはよろしくなく、ギリギリ気づかれるところを狙うのがミソらしい。大きく変えるのは、場をわきまえないと判断され、村の者から陰で悪く言われてしまうからだと。
メイクと並び衣装も出てきたが、彼等は衣装のほうも毎日変えるのが当たり前で、同じものを着ているのがバレたら恥という意識を持っている。故に、収入に対して衣装への支出が多い者から多いそうだ。そうは言っても、衣装を揃えられない者もいる。そんな彼等を商売のネタにしようとして衣装の定額貸し屋ができたり、少ない衣装で何とかする工夫も生み出すカリスマも誕生している。努力の方向がすごいと思うが、これが文化というやつなのだろうと一人納得をする。
食な関しても彼等はおもしろい思想を持っている。それは、プラマイゼロにしようとする精神である。どういうことかというと、食べすぎると体にあまり良くないけど食べたい物をたくさんた食べるために、体に良いと信仰されている物を毎日摂取するという行為を行う。毎日プラスを積み立てて、一気にマイナスで積立てを崩す、そうやって、プラマイゼロになるよう努力している。ここで興味深いのは、体に良いと信仰される物は、毎月のように変わり、何年か収期でサイクルしており、時々外来のものが加わるという点である。故に、本当に体に良いかも分からずに、頑張ってプラスを積み立てるのである。