2017-01-07

田舎のオジさんに料理を教えて1年が経った

一昨年、お正月田舎に帰った時、

父方のおじさんに料理を教えた。

もともと男子厨房に入らずを地でいくような人。

例年の正月はオバさんがかいがいしく料理をし、

男性陣は居間で昼から飲んだくれるような典型的田舎だった。

まあでも、息子同然のように可愛がってた甥っ子が、

脱サラして突然、料理研究家になったというのが興味があったようで、

甥っ子の仕事っぷりを見る意味も込めてなのか

増田坊よ。俺に料理を教えてみろ」

という展開になった。

俺は、何を教えるのがいいかなーと考えた。

魚捌くのは練習途中で心が折れるだろう。

蕎麦打ちを発症させると家族迷惑かかるだろう。

洋食っぽいものは、そもそもあまり食べない。

いろいろと考えた結果「合鴨ロースト」を教えることにした。

正月だし、カモ肉が簡単に手に入る地域だし、

蕎麦に乗せても、そのままつまみにしてもイケるしね。

作り方はシンプルで失敗のないものを。

皮目に切れ込みを入れた鴨の胸肉に1.5〜2%の塩と

1%砂糖を混ぜたものをまぶす。

ラップして2〜3時間冷蔵庫放置

キッチンペーパーで出てきた水分をしっかり拭いて

フライパンで中弱火で皮目をしっかり焼いて脂をおとす。

その後は230度のオーブンで5分。

あとはアルミホイル巻いて10放置

温度計で中を測り60度になってたら完成。

これをオジさんに教えた。

最初冷蔵庫で2〜3時間も待つのかよとか、

鴨は鍋が一番美味いんじゃねーのか?なんて、

ぶちぶち言ってたりもしたんだけど、

自分で作った鴨を食べた早々顔が変わった。

「おい!これ蕎麦屋で食う焼き鴨より美味いぞ!」

というなり、すぐにおばさんに食べさせて

「本当にお店の料理みたいね

なんて感想を聞いたものから

オジさん、舞い上がった。

そこからは、展開が早かった。

隣の家のおじさんも呼んで飲むぞとか、

明日、帰ってくる従兄弟に出してやるんだとか

盛り上がっていた。

その様子があまりに楽しそうだったので、

持って行った調理用の温度計プレゼントした。


その後、オジさん料理に目覚め、

つまみを作ることが趣味になったらしい。

今年の正月、遊びに行ったら

隣のおじさんが釣った鯵を

捌いて刺身で出してくれた。

おばさんに1年で凄い上達ですねと話したら、

「この人、凝っちゃって包丁も5本も買うし、

フライパンも鍋も何枚も買うし、最近じゃ

大きな薫製機買うし、もう置く場所無くて大変なのよー」

と苦笑していた。

「でも、あの人の作ったおつまみ

私が美味しいって食べると

本当に嬉しそうにするんで、

それは良かったなあと思っとるんよ。

増田くん本当ありがとね」

感謝された。

おじさんはこの冬は燻製にハマるそうなので、

レシピをいくつかと、少し珍しいウッドのチップでも

お歳暮で送ろうかなと思っている。

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