週3~4日、1日に4~6時間程度の労働が理想なのだが、現実はそううまくいかない。
若い男がパートを希望してくるという時点でまず雇う側からは驚かれる。
あまり稼げないけど大丈夫ですか?もっと長く働けますよ?という感じに。
僕は「むしろ短いから来ました。長く働くのはちょっと・・・」と返す。ここまでがお決まり。
老後の楽しみを見出だせないのであまり将来の貯蓄は考えてない。もしあっても、今の時間を多大に削ってまで得る物ではないと考えている。
なので、フルタイムの労働は僕にとって論外。お金のかからない趣味なのもあって、パートで生活していればそれなりに幸せ。
つまり僕にとってパートという労働はあくまで生活資金であって、それ以上を求めていない。それ以上を求める時は副業でその時に稼いでいる。
僕としては、パートでは生活資金以上も以下もいらない。そして、履歴書を出しているパート募集は僕の希望にぴったりなものばかり。
なのに。なのにだ。
僕は愚直なまでに教えられたことしかできない。
なので、自分で考えるような職場では何もできない無能になる。逆にしっかり教えてもらえる職場であればそれなりに早く覚えられる、と思う。
前者は何もできないのですぐ辞めることになる。後者は割と長く続くが、そのうち辞める。辞めざるを得なくなる。
教わったことを愚直にそのまま覚える、というのは雇う側からすると使いやすい人材らしい。
入って少し経つと応用じみた事や少し込み入った内容を教わる。そして愚直にそのまま覚えていく。
それと同時に、少しずつ労働時間が伸びていく。少し残って欲しいとか、この日は出て欲しいとか、そういう感じに少しずつ労働時間が増えていく。
そして、週に出れる日を増やせないかと聞かれる。そして辞める。
パートという一般的に見て少ない労働時間が理想だったから入ったのに、労働時間を増やされると意味がなくなってしまう。
増やされるとちょっと・・・と言うと、稼げるよ?などとも言われる。稼げなくていいから働きたくないのに。
元々稼ぐ気があるなら最初からフルタイムのバイトや派遣に応募しているのに、この矛盾に雇う側は気付かない。
なので、最近は面接の段階で労働時間を増やさないでくれると助かる旨を言っている。今のところ、それが功を奏したことはない。
自惚れて考えるなら、将来が見込めそうな奴は労働時間を伸ばそう、という考えが雇う側にあるのも分かっている。独り身で20代の男。一般的にはお金が欲しくてたまらないし働き盛りの時期だ。
でも僕は残念ながらそうじゃない。だから、折角教わり愚直に覚えたその内容が役に立つことはあまりない。
向こうが教えてきた内容を役立てようとした時は、労働時間を伸ばそうとした時だから。
更に言うと、辞めずにそのままを維持して働き続ける、という選択肢はないに等しい。
そのままを維持していても、最終的には残業や休日出勤を頼まれるからだ。
僕は自分に自信がない。自信がないから、自分の意志を交えず愚直に言われた事だけを覚えるようにしている。
今となってはそれが裏目に出ているような気がする。何事もほどほど、というのが一番良いのだろう。それが僕の理想の労働時間だ。
だが、ほどほどの頑張りも、ほどほどに覚えることもできない。それは雇う側に悪いし、そもそも僕は馬鹿なので0か100しかできない。