■誕生日だから遺書を書こうと思う

私は40歳を過ぎたバツイチの女。もうすぐ私の誕生日。

去年は彼氏がいて、行きつけの店でお祝いの食事と、ちょっと高価なプレゼントをもらった。

今年は一人。特に誰もいないし予定も無い。

当日は適当に仕事終わらせて、適当にそのへんでご飯食べて、一人用ケーキを買って帰ると思う。

子供もいないし、正直なところ、老いて辛いことが起きる前に早く人生を終わらせたい。

今のところ遠方にいる両親が健在なので何もできないけど。

言い方を変えると、両親がいるからまだ生きてるとも言える。

誕生日に家に帰ったら、遺書というかいわゆるエンディングノートを書こうと思ってる。

スマホのパスワード、銀行口座と暗証番号、加入してるサービスのIDやパスワード一覧。

あとは何をメモしておけばいいんだろう。まあ、財産もほとんどないから適当でいいか。

友達は多い方だと思う。毎週2～4回は誰かと会って遊んだり飲んだり、ありがたいことだ。

職場ではやや孤独だけど、大学で学んだことを活かせる職種でブラックでもないし給与も満足してる。

ものづくり系の趣味があって、一人の時間はそれをやってることが多い。

いま、恋愛方面以外は楽しい毎日を過ごしてる自覚がある（好きな人はいるんだけどね）。

でも、これがあと何年続けられるのかを考えると、不安と恐怖で早く人生を終えたくなってしまう。

いつになるかわからないけど、両親を見送ったら手持ちのお金全部使って贅沢をして、それで終わらせたい。

その一方、「これからもっと楽しくて幸せなことが起きる」と信じたい気持ちがあってね。

ネガティブな気持ちにはネガティブなことが寄ってくるから、いいことを考えたい。

遺書は、なんていうか、ネガティブな気持ちを消すためのものかもしれない。

「エンディングノートを書いてあるから、いつ終っても大丈夫。だから、今楽しいことを全力で楽しむ」

書き終わったあと、そういう風に思えるといいな。

だって人生一度きりなんだし。どうせいつかは終わるんだし。

起きてもいない未来の不安を考えるよりも、日々にちりばめられている小さい幸せに感謝したいし。

「終わらせたい」と思う自分をなだめるために遺書を書こうと思う。

Permalink | 記事への反応(3) | 11:52

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