2014-12-26

最近面白かったマンガ

年末マンガ総括エントリが花盛りですが、ちんまりといくつかの作品について。

田島列島"子供はわかってあげない(上)(下)"


あちこちで取り上げられており「いまさら増田で取り上げられても。。」って感じだと思うけど、先日本屋に行ったら平積みされていて、上巻が減っているのに下巻が減っていないのを見てちょっと取り上げようかと。

上下巻ともテイスト統一されているものの、後半にぐっと来るシーンが寄っているので上巻だけ買って下巻は読んでない人は読んだ方が良いよ。って話。そんだけ。


野田彩子"わたしの宇宙(1)(2)"


マンガ登場人物自分たち世界マンガだと気が付くというメタマンガ。なんだけど、その設定にこだわって何か新しいことにトライするといったことはなく、作品におけるツールぐらいの扱い。

で、なにをおすすめしたいって、絵。典型的ガイジン美少女顔のヒロインアリスセーラー服姿を堪能するマンガ。これは間違ってるかもしれないけど、作者もそういう意図で描いてるような気がした。黒アリス(ヒロインと同じ顔の別キャラ)が登場した時点で、「ああ。アリスの画を楽しむマンガなんだな。」と思った。主人公の男兄弟も同じ顔で別な髪形をしており、男が好きな人も(彼らの顔が好きなら)めちゃめちゃ楽しめる。

個人的に「やっぱりマンガは絵が良くないとね。」と思ってる。ストーリーが良くても絵が気持ち悪いと読むのが辛い。絵のうまさにはいろいろな種類というか文脈があるので、誰がうまくて誰がへたとか断定するのはアレだけど、この人の絵は楽しめた。お試しとかで「この人うまいなあ」と思った人は迷わず買いで良いかと。


ねむようこ"逃げても逃げても"


午前3時のインパクトが強すぎたねむようこだけど、これは久々に良かった。女性マンガ家日常モノ。1巻で終わり。

サキちゃん(主人公)が銭湯出会う押しの強い親切おばさんが良かった。他人に対して一方的に親切する人で、一歩間違うとうざいおせっかいキャライライラさせられるんだけど、ここで描かれるおばさんにはそれがなくてジーンとさせられた。

この手のキャラバランスって難しいので失敗してるケースも多いけど、個人的には「オープン他者にやや強引に踏み込んで行く親切キャラ」は結構好きなんだよね。彼ら/彼女らは現代社会ファンタジー


道満晴明"ニッケルデオン(青)"


それこそ今更な鉄板作品だけど。相変わらエグいエログロ設定をサラサラした手触りで描いていて、気分のいい絵と相まっていろんな角度/深さで刺さって読んでてやられまくる。

気に入った話は一つ目魔女の話。一つ目の魔女自分コレクションに興味を持って訪れた人に対して、やたらオープンで屈託が無く無駄に気前が良い。そのすがすがしいキャラになんだかやられた。

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