2013-11-15

父親にも「もう無理!」と声を上げて投げ出す権利がある

おとといの夜、家で夕飯を作って待っていたら、夫が、4歳と2歳のこどもたちを連れて帰ってくるなり、怒鳴り散らし始めたんですよ。

相手は、4歳の娘。

もう凄まじい剣幕で、(私にとっては)よく意味のわからない内容を捲し立てている。

少々背景を説明しておくと、夫は職場から直接保育園へ迎えに行って、そのまま子供たちを耳鼻科へ連れて行く日でした。

この耳鼻科がかなり混んでいまして、この日は特に、普段より1時間くらい帰宅が遅れていたんです。

時間待てば子供たちも焦れるので、なだめすかす監督者としては、いろいろ大変なわけです。特に4歳の娘は口が達者になってきており、これまでにも何度も、夫と娘は喧嘩した過去がありました。

でもこの日は、ちょっと夫の様子が尋常ではない。言い分を聞いて、少しでも感情の高ぶりを散らそうと「なに、どうしたの?」と割って入る。

が、夫の話は、まったく要領を得ない。

相手に理解してもらう努力を一切放棄してしまうくらい、興奮しすぎていたんですよ。

まりに4歳の娘がかわいそうだし、2歳の息子も呆然と父親を見上げる始末なので、「何言ってんだよ! 意味わかんねーよ。頭おかしいんじゃないのか!!」と強く言い返しました。

すると夫は、泣き崩れるかのように、

「頭おかしいんだよ!」

「疲れてるんだよ!!」

と叫んだんです。

父親にも「もう無理!」と声を上げる権利がある

夫はそのまま、2階へあがって行きました。

私は、子供たちに声をかけて「大丈夫だよ」とフォロー

そのあとで夫の後を追いかけて、

「(大変なら)呼んでくれれば、車で迎えに行くから。全部ひとりで抱え込んでそんなんになってたんじゃ、自分だって大変だし、子供たちもかわいそうだよ」

言ったのは、たったひと言、それだけ。

私は、自分子育てをするために、自由に時間を使えるフリー仕事になりました。

夫には絶対に一人で抱え込まないでほしいんです。無理なら無理で、投げ出してほしい。

それで犠牲になるのは、子供たちだからです。

※「一人で抱え込まないでほしい」というのは正直、反面教師と言いますか、私自身のコンプレックスなんだと思います

夫はその日、普段の1.5倍くらいお酒を飲んで、私には冷たく当たる。理不尽だなぁと思いつつ、子供たちにはだいぶ柔らかく接していたので、まぁだったらいいかと。子供たちに優しくしてくれるなら、本望です。

ふだんは夫の分担になっている食器洗いを私がやり、子供たちを寝かしつけました(いつも、2歳の息子はたいてい夫と寝たがる)。夫は少しは自分時間が持てたんじゃないでしょうか。

さらに昨日と今日は、夫の担当になっている保育園の送り迎えまで、私がやりました。

私はそのぶん仕事時間が減るわけですけど(夕飯づくりも洗濯物たたみも私がやっているので、送り迎えの時間がけっこう馬鹿にならない)、でも子供たちを傷つけるよりは100倍もマシです。

あなたに逃げ場はありますか?

私は、夫の「頭おかしいんだよ!」「疲れてるんだよ!!」という叫びを聞いて、ある意味ほっとしました。

もし爆発してくれなければ、「もう無理!」という思いは、たぶん表に出てこなかったはずだからです。

人間誰しも、精神的・肉体的に厳しいときは、余裕がなくなります子供がだだをこねたときに、笑って応じられるときもあれば、必要以上に怒鳴り散らしてしまときもあるわけです。

根性でどうにかなる問題じゃありません。精神的・肉体的限界は決まっていて、そのときに持っているモノでやるしかないんです。

それは私も夫もお互い様です。

父親だって、「もう無理!」という状態だったら、投げ出していいんです。

だって親はふたりいるんですから。本当によくできたもんですよね(蛇足ですけど、一人親は逃げ場がなくて本当に大変だろうな、としばしば思います)。

限界なのに逃げ場がなければ、体や心を壊してしまったり、子供たちを傷つけてしまったり、という悲惨な結果が待っています

厳しいときは、夫婦で互いにうまく投げ出し合って、子供犠牲にしないようにしたいと私は思います

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