半沢直樹はおもしろい。普段ドラマなんて滅多に視聴しないのだけれど、これは不毛地帯以来なように思う。
半沢直樹を観ていて自分が感じた違和感というのは、おおよそ金融日記:ドラマ『半沢直樹』の感想 ―銀行員たちは何を賭けて戦っているのか?で指摘されている部分と概ね等しいと思っている。
半沢直樹にワクワクする視聴者層と、リッチマン、プアウーマン、多分厳密には、ソーシャル・ネットワークにワクワクする視聴者層は、きれいに分かれているんじゃないだろうか?
両者の違いは、登場する主人公=ヒーローの背景だけじゃないかな。
もちろん主人公の設定はストーリー全体に影響を及ぼす重要な要素なんだが、この設定が、半沢直樹とソーシャル・ネットワークでは真逆なわけだ。
自分は一応、起業家もとい経営者の身なので、ソーシャル・ネットワークは本当に楽しめた。120分程度のボリューム程度の映画なので、10話完結のドラマとは楽しみ方が違うとは思うけど。
金融日記:ドラマ『半沢直樹』の感想 ―銀行員たちは何を賭けて戦っているのか?で指摘されている『出向』に関してだが、コメントでも色々と賛否があるようだけれど、賛否の大部分の問題は、『出向』すると給料が下がるのか否か?みたいな話らしい。
というのが個人的な感想。プライドを賭けるってのも分からない話じゃないが、プライドの定義が狭すぎる。
ただ社畜が主人公な時点でつまらない。起業家が主人公だとおもしろい。って話でもなくって、
例えば半沢直樹の物語の中では、工場を経営している社長、経営者が頭を下げて、時には涙を流して銀行員にすがりつく、もしくは感謝するシーンもある。
実際IT界隈のベンチャー企業では銀行員が相手ではないかもしれないが、VCだったりには、まぁ概ね同じような気構えでお会いしたりするわけで。
なんというか、結局のところ、起業家や経営者にだってドロドロとした面倒な問題や、先方に頭下げまくったり、競合に出し抜かれたりは当然あるんだけど
社畜にだって、そりゃぁもう、同じかそれ以上にドロドロした世界が広がっているんでしょう。
それが視聴者の胸を打つというか、「倍返しだ!」とか言ってみてぇwww とかそういうアレなんだろう。
それについてはホンモノの銀行員から見たドラマ『半沢直樹』の感想が興味深い - NAVER まとめが興味深い。
最近、企業務めの友人と会うと半ば必然的に半沢直樹が話題に上がるんだけど、そこで感じたことは、
みんな楽しみ方があるあるネタの漫才と同じっていう共通項があるらしい。
そうそう、俺達の世界はこういうドロドロとした苦しみ、耐えねばならぬ世界があるわけよ。みたいな。
ソーシャル・ネットワークも不毛地帯も、視点が経営者視点なんだよね。
物語そのものの絵としてはは、そりゃ現場でしこしこ工場のおっさん相手に根回しするよりは、豪華な料亭で談合する方が映えるだろう。クラブで女を侍らせながら、世界をひっくり返す野望を語る方がよりセンセーショナルだろう。
でもそういうのって、直感的にそれがリアルなものには感じられないんだよね。それが例え、あり得る現実世界そのものだとしても。
結局なにが言いたいかって、きっと自分も主人公の設定がひっくり返るだけで、同じように胸を打ち、同じようにあるあるネタを肴に酒を呑むんだろう。
それはわかっているんだけど、なんだろう、この虚しさは。
俺があれを見る気にならないのは 堺雅人が銀行にいたとしてあんなポジションなわけないだろ と思っちゃうから 愛という名のもとにで仕事で追い詰められて自殺した中野英雄の方がよ...
水戸黄門見てもこんなこと書いてるんだろうな、サラリーマンに嫉妬してる奴が笑