2011-09-04

はてなサヨクウォッチ

https://twitter.com/flurry/status/110154365943283713

研究成果自体はともかく、末尾の一文がひどすぎる。>『電離放射線1895年レントゲンによるX線発見からわずか110年余の歴史しかない。それにも関わらず、発見時に既にヒトの細胞を電離放射線から防護するDNA修復機構生命存在……』

引用元は 放射線の修復蛋白NBS1によるRAD18を介した損傷乗り越えDNA合成の開始 — 京都大学 で、ここには

電離放射線1895年レントゲンによるX線発見からわずか110年余の歴史しかない。それにも関わらず、発見時に既にヒトの細胞を電離放射線から防護するDNA修復機構生命存在していたことは驚きである

と書いてあるけど、普通に読めば「人間発見するよりはるかから自然には放射線を処理する仕組みがあるのだ。不思議だ」という感じだと思う。けど彼の解釈は、

https://twitter.com/flurry/status/110155013535436800

えーと、その、レントゲンX線発見するまで、たとえばベータ線ガンマ線も飛んでなかったとおっしゃるわけ……? 論文の筆者、ひいては研究成果まで疑いたくなるという。

だそうで。どう読んだらそうなるの?いや、わかるよ。「人間X線発見たかX線世界を飛び始めた。それから110年、生物はこんなに早く進化したのだ」って読んだんでしょ。でもさ、そのひねくれた読み方をひねくれているという認識を持たないで普通に書き出しちゃうの、ちょっと面白いなあ。

んでこれ。

https://twitter.com/apesnotmonkeys/status/110170002589630464

@flurry 進化歴史も『種の起源からはじまる、と思ってるとかw

https://twitter.com/flurry/status/110175456388583424

@apesnotmonkeys ぎゃー。目的論的な発想と親和性が高そうで、この先生進化についてどのように理解しているか、というのも……

ここまでいくとよりひどさが増す。今まで彼が確認していたのは、時間軸、つまり起源」と「発見」を混同してしまっているのではないか、ということであった。

そこにさっそうとapemanが「種の起源」を持ち出す。これも「起源」つながりだからまあ、議論にそくしているとはいえる(「人間にとっての進化というのは『種の起源』で始まったが、それ以前から進化それ自体は存在する」という誤解(あるのか?)と類似性があるなんて話だからつじつまは合ってるけど、この後の反応に注目)。

でも次、「目的論的な発想」とか言い始めて、さっきまで時間軸上で混同してるんじゃないといっていた話が、いきなり別の議論、つまり手段と目的の混同に飛躍するという面白さ。進化論のよくある誤解=目的論的発想だから脊髄反射しちゃったかな?でも、先ほどの研究者の文章には、確かに「時間軸上の混同」は100人中1人は間違えるレベルの書き方はしているけれど、目的論的なことは一切書かれていない(だいたい「親和性が高い」なんて、科学者であれば相関と因果の違いくらい誰でも意識してるだろうし、自然科学の議論全般が「目的論と親和性が高い」のだからこじつけにもほどがある)。いくらなんでもここまで拡大解釈されたら研究者も「こいつに説明しても意味がない」となるだろう。

で、ふたつを合体。すると「人間がX線を発見してから110年、その放射線適用するために人間は処理の仕組みを持ったのです」なんてことに。こんな読みをした奴は、お前くらいだよ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん