2017-12-14

[] #44-2「ヴァリオリを、もっと楽しむ」

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こうして異世界に来てしまった俺は、何をすればいいかから四苦八苦していたんだよな。

ヴェノラ「よし、とりあえず異世界に来たらステータス確認しよう。こうすればウィンドウが出てくるぞ……ふむふむ、基準はいまいち分からないが、何となく分かるぞ。それじゃあ、まずはこの世界システム理解するために色々調べてみよう」

まるでゲームみたいなシステムだが、それでも試行錯誤しながら俺は徐々に理解していく。

ヴェノラ「ふむふむ、システム何となく分かってきたぞ。近くにいた住人たちもちゃん日本語が通じるようになっているし、親切な人が多くて助かる。インフラは些か不便だが上手く誤魔化せば何とかなるだろう。何なら俺が現世での知恵を有効活用して、町をいい感じにしてやろう。義務教育レベル知識は最低限あるから、俺の内政力は完璧だ」

現世での生活をひとまず忘れ、俺はこの世界に順応していった。

ヴェノラ「じゃあ、ある程度分かってきたことだし、この町を拠点にしつつ冒険の旅に出かけよう」

ヴェノラ「なるほど、このスキルはこんな感じか。じゃあ、そんな感じに使っていけば面白いな」

ヴェノラ「ほうほう、敵はそんな感じか。じゃあ、こんな感じで戦えば勝てるな」

ヴェノラ「勝ったぞ。これで、また俺は強くなった」

こうして見てみると、この頃から俺の問題対処能力は頭一つ抜けていた。

当然これは自己評価ではなく周りから評価なので、俺自身は自慢する程ではないと認識しているぜ。


それからしばらく経つと、俺は最初の町で一目置かれる存在になりつつあった。

ヴェノラ「クリアしてきたぜ。そこそこ大変なクエストだったな。一緒に仕事をしていた嫌味な先輩冒険者がこの世を去ってしまった。面倒見のいい先輩冒険者を助けるだけで精一杯だったぜ」

ギルド受け付け「ええ!? ヴェノラさん、Eランクなのにこんなすごい仕事を成し遂げたんですか!?

ヴェノラ「ああ、俺には持って生まれた才能と、現世で培った教養があるからな。その上で飽くなき探求という名の努力もしているか可能なのだ

冒険者くずれA「へっ! なんかインチキでもしたんじゃねえのか」

ヴェノラ「おいおい、変な邪推はよし子さん。一度でも俺の活躍を目にすれば、そんな疑いはすぐに晴れるぜ」

冒険者くずれA「ああ、確かに。お前の戦闘能力は独特で理解が及ばないながら、何となくすごいことは伝わってくるよな」

最初は俺の実力を甘く見積もる奴らもいたが、それが誤りであることを自然と認めさせるのにそこまで時間はかからなかった。


そんなこんなで更に月日が経ち、その町での生活マンネリを感じ始めた頃、俺は神の言っていた“しておいた方がいいこと”をそろそろやっておいても良いと思った。

ヴェノラ「確か四天王の一人が、その国で圧政をしているという話だったかな。よし、俺がこらしめてやろう。溜飲を下げさせてやる」

町娘A「行ってしまうのですね……」

ヴェノラ「俺には宿命がある。別れはいだって突然さ。時々でいいから、俺のことを思い出してくれ」

俺はフラグのある町娘に後ろ髪を引かれる思いを抱きつつも、新たな冒険の旅に出かけるのだった。


……と、ここまでが第1話エピソードだな。

あんまり盛り上がらない話だが、第1話は色々と説明しないといけないから、こんなもんさ。

だがCMの後は怒涛の展開。

お馴染みの仲間たちの初登場エピソード、どんどん紹介していくぜ。

ライバル四天王たちとの激闘シーンもあるが、最終的に俺が引導を渡す展開だから安心して観てくれ。

未公開シーンも解禁されるから、見逃すなよ!

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