冒険を経て、俺は成長していった。
ウロナ「ヴェノラ、どうやら問題が発生したようです」
ヴェノラ「じゃあAをBにしよう。よし、解決したぞ」
リ・イチ「やりますね、ヴェノラ」
イセカ「ヴェノラ、また問題が発生した」
ヴェノラ「じゃあXをYにしよう」
イセカ「XをYに?」
ヴェノラ「ああ、そうすることでああなってこうなる。そしてZをΣにする。よし、解決したぞ」
この時の発想力は今でも関心する。
異世界では珍しいことかもしれないが。
三番目に対峙した四天王、ジャーゴンは自身を改造しており、今までにない戦い方が要求された。
ヴェノラ「そうか、ならコレをああする」
ヴェノラ「それはコレをああすることで、コレがアレになったからだ。つまり攻撃はきかない」
ジャーゴン「バカな、それには高度な技術と恵まれた才能が必要なはず」
ヴェノラ「神からの授かりものだ。そして俺の人並みの努力と発想力があっての賜物だ」
ジャーゴン「だがいくら攻撃を防いだところで、我を倒す攻撃はないだろう」
ヴェノラ「だったらコレをこうする」
ヴェノラ「それはコレをこうすることで、コレがソレになったからだ。そしてソレはお前のドレといい感じになって、どうにかなる。つまり攻撃が通る」
ジャーゴン「負けた……私の完敗だ。お前はすごい」
ヴェノラ「そうだ、とりあえず俺の勝利だ」
リ・イチ「やりましたね、ヴェノラ。とても勝てる気がしない相手でしたが、何とか勝つことができました」
ウロナ「すごいぞ、ヴェノラ! すごいぞ、ヴェノラ! すごいぞ、ヴェノラ!」
ヴェノラ「ありがとう。皆のおかげだ。仲間がいい感じにサポートしてくれて助かったよ。あと俺の勇気と才能、努力に裏づけされた機転によって今回も何とか勝つことができた」
三番目に戦った四天王を倒し、残すは一人。
まあ実際には四天王じゃなくて“元”四天王だと、倒した後に明かされるのだが。
それどころか、今まで戦った四天王すらフェイクだったというのだから、あまりにも予想外だ。
今まで倒して喜んでいた敵が偽者だったなんて、我ながら恥ずかしいったらないよな。
だが、いつまでもそうはしていられない。
俺たちを騙した罪は重い。
皆が学ぶべきことは、俺たちの濃密な冒険活劇を20分ちょいで纏めるのは無理があるってことだ。
だが大丈夫。
なんとこの番組の放送後、つまり今日の18時から各動画サイトで『ヴァリアブルオリジナル』全話が限定配信!
じゃあ今日はここまで。
また来年になったら会おうぜ。
ばいばい!
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小エピソード:転生前の性は上野原だったが異世界ではあまりない発音だったので今の呼び名に落ち着いた