2017-12-15

[] #44-3「ヴァリオリを、もっと楽しむ」

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四天王がいるという国に出向いた俺は、そこでリ・イチと出会う。

後に仲間になるメンバーの一人だ。

リ・イチ「私はリ・イチ。この国で重役を務めております

この頃のリ・イチは、こんな声だったんだな。

途中で声変わりたから、それに慣れた今だと違和感がある。

な、そう思うよな?


そして面倒くさい政治のゴタゴタを掻い潜り、俺は四天王の正体を暴く。

大臣四天王の一人だったのは、あまりにも予想外だったな。

しか結構バトルも歯ごたえがあって、苦戦は免れなかった。

大臣無駄だ、ヴェノラ。お前のニワカ仕込みの剣技では、ワタクシの槍を捌くことはできぬ

ヴェノラ「くそ、なぜだ。上手く間合いを保てない」

大臣「当然だ。槍のほうがリーチがあるからな。しかもワタクシの槍は特注品で25メートルある。お前の学校にもあるプールと同じ長さだから分かりやすいだろ」

ヴェノラ「なんてこった。そんな長い槍を避けつつ、俺の攻撃を加えるなんて無理だ……」

俺は挫折したことがない人間だ。

もし挫折しそうになったら挑戦そのもの放棄するので、実質挫折していない。

危ないことや、やりたくないことは出来る限り避けてきた。

そんな俺にとって、放棄することが許されないチャレンジは酷く不当に感じられた。

俺の自由侵害されている。

大臣ハハハ文字通り手も足も出ないようだな。これまでの奴らも、そうやってこの世を去っていったぞ」

ヴェノラ「何て嫌な奴なんだ。何とかして、こらしめてやりたい! 溜飲を下げたい!」

その時、神に与えられた独特なパワー、『ジャストコーズ』が発動する。

俺が四天王を倒すべき正当な理由が力となったのだ。

ヴェノラ「ジャストコーズ・バーリアー!」

大臣「な、ワタクシの槍でダメージを1も与えることができない!?

ヴェノラ「そもそもダメージを受けないなら、避ける必要もないということだ。これで終わりだ大臣! いや“元”大臣!」

大臣「ぐわあああぁぁぁ負けたあああぁぁぁ……ワタクシの完敗だ。お前はすごい」

こうして俺は溜飲を下げ、この国に平和をもたらしたのだ。

ヴェノラ「いやあ、溜飲が下がった、下がった」


そして人々や国王感謝され、俺は様々な好待遇を受ける。

だが、いつまでもそうはしていられない。

俺には使命があるからだ。

ヴェノラ「王さま、この国のように、四天王によって人々は苦しんでいる。俺はそいつらをこらしめなければならない」

国王「そうか。ならリ・イチを連れて行け。魔法で大体のことはできるので頼もしいぞ。ただし時間外労働拒否するから注意しろ

リ・イチ「よろしくヴェノラ。大臣四天王だったショックから未だ抜け出せませんが、あなたについていきます

こうして俺は新たな仲間を引き連れ、次の四天王をこらしめに旅に出るのだった。

これが第2話のエピソードだな。

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