2015-12-10

[]小山宙哉宇宙兄弟」27巻まで

★★★☆☆

これ読む前に読んだのがやまむらはじめだったから、それに比べるといい意味ですごくわかりやすマンガだなあって思った。

序盤はよかった。

選抜試験後は、面白く無い訳じゃないけど、中だるみがすごかった。

まあ簡単に宇宙にいけるわけじゃないってことを描くにはこれでも短いくらだってのはよくわかったけど。

週間で追いかけるのはちょっとこれしんどくねーかって感じ。

アメリカ編はやっぱり取材が難しいのか、訓練がほとんど描かれてなくて、メンツが仲良くなるまでをそういった試練の中で描くというような描写がなかったのが残念だった。

アメリカンジョーク的なラジオが好き。

途中で最新刊近くのやつをパラっと見ちゃって、日々人死んだの!?って思っちゃったけど、今のところ27巻では死んだって描写はないからよかった。

月での第一声もよかった。

捨てキャラがいなくて序盤のキャラも後でちゃんと出てきたりするからいいね

序盤の展開とかも後でうまく活かされてたりとか。

なんかどんどんムッタが都合のいいスーパーマン的な存在になっていったのはちょっと微妙

序盤のダメ男っぷりがまったくなくて、感情移入がかなりしづらいキャラになってしまった。

ムッタがみんなを巻き込んで味方にしていくような展開がちょっと続きすぎた。

周辺キャラもそれぞれ濃い設定を持ってて、それをだらだらしすぎることなく入れてくるのはよかった。

でもクールメガネ過去編とマフィアのところは内容の割に長すぎる気はした。

せりかのネット炎上日本の悪いとこーみたいなのが出てるけど、結局都合よく実験成功ちゃうのが、うーんって感じ。

うまくいきすぎて・・・うまくいかなかったらそれはそれでフラストレーションたまるんだろうけども。

ある程度落として都合よく持ち上げてってのの繰り返しすぎてちょっとなあ・・・

ふたつのスピカ国内の訓練的なやつだけで終わったのがちょうどいいあんばいだった気がした。

度胸星も訓練は国内メインでさくっと終わった気がする。

でも国内選抜終わった後を描いたマンガは確かにこれまであまり見たことなかったから、それは面白かった。

度胸星続き読みたいなあ・・・

以下読みながら途中で書いた感想メモ

モノローグは私、会話は俺

回顧録みたいなもんなのかな

最初に読んだときは7,8巻のムッタが宇宙飛行士に選ばれたところまでだった

ふたつのスピカ度胸星宇宙飛行士選抜ものをすでに読んできてて、選抜試験にはもう飽き飽きしてて、

ぶっちゃけいまいちだなーと思ったから、

なんとなく選ばれたところで一区切りと思って読むのやめてた

今回は他に読むものがないなーと思って何気なく手にとって改めて最初から読んだ

やまむらはじめのあとだとやっぱりすごくいい意味での差を感じるなあ・・

マンガなんて単純に相対比較できるもんじゃないけど、やっぱりマンガとしての完成度はこっちが高く感じる

こんなん絶対一般受けするやんって感じで宇宙兄弟自体にひねくれもの的な生理的反感を抱いてしまう俺ですらそう思っちゃう

やまむらはじめ感想で書いたけど、作者の伝えたいことは1/10000しか伝わらない

宇宙兄弟はそれを承知の上で、丁寧に丁寧に描かれているから、こっちにもほぼストレートに伝わってくる

わかりやすいのがすべていいわけじゃないけど、やまむらはじめと対比するとこっちの親切さが身にしみる

あと個人的にすごいと思ったのは、メインキャラクターだけじゃなくてサブキャラクターにもしっかり設定があって、なおかつそれがマンガの中で描かれてること

俺は街の灯を見てその一つ一つに人がいて人生があってって考えて気が遠くなるタイプ人間なんだけど、

マンガキャラクターでそれを描くのは、人気や尺の関係でだいたい難しいことが多い

よくてそういうバックグラウンドをにおわせることができる程度

あほかがよければそれでも十分なんだけど

でもやっぱりにおわせるだけの描写と、実際に回想として描かれるのとでは全然重みが違ってくる

それもダラダラ長過ぎることも、必然性を感じさせないこともなくっていう絶妙なさじ加減で入れてくれるからすごいし、違和感を覚えない

ワンピースとかブリーチで回想に入ったまんま連載期間で数ヶ月なんてのが好きじゃない自分の飽きっぽさを、熟練した執事みたいに理解して用意して次へ進めてくれる

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