2014-06-18

廃墟巡りとかしてた時の話2

その晩、ぼくらはラブホテルにそのまま泊まり朝までセックスした。

以降、ぼくは彼女助手みたいな形で廃墟巡りに付き合い、

廃墟全裸になる彼女写真を撮らされ、

一通り撮影が終わると、いつも決まってバックで入れるように言われ、その通り前戯もないまま挿入しセックスした。

一度、「ちゃんとホテルでしようよ。」と提案したことがある。

でも、これが決まりから、と言われたので、ぼくはそれに従った。

セックスを覚えたたての猿だったので、細かいことなどどうでもよかったのだ。

また廃墟撮影しバックでハメた後は必ずラブホテルでちゃんとしたセックスをした。

今思うと、廃墟のアレは彼女にとって前戯だったのだと思う。

半年くらい付き合ってからだろうか。

もちろん彼氏彼女の付き合いではないが。

彼女お酒に酔って聞いてもいないあの儀式について話を始めたのだ。

どうやら僕と知り合う前に分かれた彼氏廃墟マニアだったらしい。

そして、その彼が変態で、廃墟へ行くと必ずバックから嵌められたという。

もちろん前戯はなし。

そんな行為を繰り返しているうちに、彼女はもうそれなしでは生きられない身体になったそうだ。

以前、彼氏と別れた、と言っていたが、実は死別だったらしい。

その彼に呼ばれているか廃墟を巡るのだ、とも言っていた。

僕はそれを聞いてかなり怖くなった。

いや、ドン引きした。

高校生にそんな重い話ししないでくれよ、と心の中で呪った。

その話しを聞いた後で、ぼくはどうしても彼女に付き合えない用事があり、彼女の誘いを断ってしまった。

なんかイヤだな、怖いな、と思っていたので渡りに船とばかり、その別の用事に飛びついたのだ。

いつもは下僕のようにつき従っている僕の反抗を、彼女は許せなかったらしい。

その用事とは、親しくもない、生前付き合いも特になかった親戚の法事だった。

まらない親戚の話を我慢して耐え、昼食を終えて、ぼくは従兄弟の車で家に送ってもらった。

家が近づくと、見慣れたイエローキューブが止まっていた。

僕が家の前で降りると、少し遠くに離れて止まっていたキューブから彼女が出てきた。

そして、携帯が鳴った。

メールだ。

「いまからイオンに来て。」

僕が携帯から目を上げると、キューブは走り去っていった。

僕は家に入り、いつもの服に着替え、自転車イオンへと向かった。

道中、僕の頭から離れない疑問があった。


彼女はどうしてぼくの家を知っていたのだろう?

普段は必ずイオンへ送ってもらい、僕は自転車か歩きで家まで帰っていた。

一度も彼女に、家の近くまでも送ってもらったことはない。

イオンに到着し、いつも彼女が止める駐車場ゾーンへ行くとキューブの中で彼女が待っていた。

ぼくはドアを開け、助手席にもぐりこんだ。

「じゃあ、廃墟行くわよ。」

これから廃墟まで行けば夕方になってしまうだろう。

僕はすごく不安を覚えた。

しか彼女は僕の存在無視し、そのまま車を山の方へと走らせていった。

採石場の近くを通り、ようやくどこへ向かっているのかわかった。

昔、ある病気患者隔離したとされる病院跡だった。

そこは地元でも有名な、本当に出る、とされる廃墟だ。

僕はすごく怖かった。

彼女はその廃墟にまつわる話を知っているはずだし、ぼくも話したことがある。

絶対に行きたくない場所、と僕が上げていた廃墟でもあるからだ。

しかし、車はどんどんその病院廃墟へと進んでいった。

時間はもう4時近く。あと少ししたらあたりは真っ暗になってしまう。

いくら夏が近いとはいえ、さすがに山の中はそこまで陽がささないだろう。

僕はとてつもない不安を覚えた。

そうこうしているうちに病院廃墟へ到着。

彼女トランクを開けるよう言われその通りにすると、バッテリーライトが入っていた。

ぼくにそれを持つように言い、いつものように彼女はどんどんと突き進んで言った。

まだ少し肌寒い感じがした。こんなとき全裸になるのはどうかと思うのだが、と心配しながら後をついていった。

いつものように準備をし、彼女は背景を決め、その前で全裸になった。

はいつもとは違い、勃起していなかった。

すこし陽がかげってきたので、バッテリーライトをつけるように言われ、

その明かりの元、ぼくらはバックで嵌めた。

勃起していない僕のちんこフェラで起たせた彼女テクに、改めて驚かされたのを今でも覚えている。

以前とは違い、射精コントロールできるようになっていた僕は、

セックスの気持ちよさのまえに恐怖はどこかへ消えてしまったようだった。

後ろから激しく、時にはゆっくり突いているうちに、そろそろいってもいいかな、と思ったその瞬間だ。

僕が腰を振り彼女をついたと同時に、下の方から

「どーん、どーん。」という音がした。

すわ地震か?と思ったが三脚も照明も何もゆれていない。

どこかで花火でも鳴ったんだよ、とありえない理由をつけ、僕は再び腰を動かした。

「どーん、どーん、どーん」

聞こえた。間違いない。階下からの音だ。


再び恐怖心が僕を襲った。

「どうしよう。誰かいるよ?」

僕はピストンをやめ、彼女の耳もとで言った。

「気にしないで。」

そういわれたもののぼくにはもう無理だった。


また、「どーん、どーん、どーん」と階下から突き上げるような音が聞こえてきたのだ。

僕は彼女の中からちんこを抜いた。

そして、道具を片付け、全裸彼女を引っ張るようにし、車へと戻っていった。

彼女と付き合うようになって、僕が始めて僕の意志で行動した。

すぐに車を出すよう、彼女に言ったものの、まだ服を全て着ていなかった彼女はもたもたしていた。

しかし僕にはなす術がない。

その瞬間。

「あっ」

僕は思わず声を出した。


フロントガラスに女が顔を近づけ、僕らを覗き込んでいたのだ。


僕は気を失った。

気を失うってどういうことなんだろう?といつも疑問に思っていたが、僕は気を失ったのだ。その瞬間からラブホへ入るまでのことを一切覚えていない。

気がついたらいつものラブホテルのベッドの上にいたのだ。

「もう、なんか寝ちゃったから運転大変だったんだからねー。」

彼女は少し怒って言った。


「あの女は?」

「何?女って?」

ぼくは一生懸命説明した。しか彼女はあの時起きたことを何一つ覚えていないようだった。

「ほら、どーん、どーんって音がしたじゃん。」

「何言ってるの?突然、○○が私の手を引っ張って車につれてってすぐに寝ちゃったんでしょ?」

彼女病院廃墟で起きたこと、女がフロントガラスから中をのぞきこんでいたことについて全く記憶がないようだった。

「夢でも見たんでしょ?」

そういって僕の話を取り合ってくれず、いつものように上に乗られて口びるを弄ばれ、洗面台の前でフェラされて、

ベッドでフィニッシュ、というセックス儀式をこなした。





でもね。

ぼく、そのセックスの後で気づいちゃたんだよね。

車の中を覗き込んでた女、


その彼女だったんだよ。

  • 病院廃墟で起きたことをかなさんに相談した。 「生き霊でも飛ばしてたんじゃない?」 夏休み。 大学も推薦で決まり、あとは遊びほうけるだけの日々を迎えた。 彼女とはつかず...

  • 9月も終わる頃、ぼくは担任と教頭に呼び出された。 大事な話だと言う。 もう分かっていた。推薦の取り消しだ。 ぜんぶメンヘラ女の仕業だ。 さかのぼること夏休み。 かなさんに伴...

  • ずーっと心に残っていたものを吐き出せました。 増田という場があって良かった。 あと、長い長い駄文を読んでくださったみなさんにも感謝します。 いまでは良い思い出、 では決して...

  • オカ板かなと思ったけど増田で。 高校生の頃、見よう見まね廃墟マニア向けのホームページを作ってたことがある。 mixiとも連携し、親しくなった人にだけそのホームページを教えてい...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん