はてなキーワード: 紋別商工会議所とは
TPP(環太平洋連携協定)交渉参加へ向けた日米事前協議が12日決着し、日本が7月にも交渉に参加する見込みになったことで道内の農業・産業関係者に激震が走るなか、自民党道連のTPPに関する情勢報告会が14日、北見市内のホテルで開かれた。自民党側は「安倍総理は北海道を守る、と言っている。党道連は乳製品など農業の重要品目は死守する考えだ」と述べたが、出席者からは「一刻も早く交渉参加から撤退すべきだ」「自民党の裏切り行為だ」などの批判の声が相次いだ。
網走管内の自治体や経済団体の関係者ら140人が出席した。冒頭にあいさつした自民党道連・議員会TPP問題対策本部長の今津寛衆議は、先の衆議院選挙で自民党の道内候補が「交渉参加断固反対」を唱えていたこととの矛盾について「皆さんから、約束が違うと批判を受けていることは止むを得ないものと思う。大きな責任を感じているが今後、我々がどう責任を果たしていくかが問われると考えている」と述べた。また武部新衆議もあいさつし「皆さんの意見をしっかり受け止め、不安を払拭し、政府と一体になって国益を守っていく」と決意を述べた。
党TPP対策委員会・副委員長の森山裕衆議が情勢報告を行い、党の決議として「農林水産分野の重要5品目(コメ、麦、牛・豚肉、乳製品、甘味資源作物)や国民皆保険制度などの聖域の確保を最優先とし、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さない」という考えであることを説明。党のTPP対策委と政府が緊密に連携していく考えであることを示した。
農業団体を代表してオホーツク農業協同組合長会の佐藤正昭会長(JAこしみず組合長)は「(TPP参加表明は)暴挙であり、自民党を信じて票を投じた選挙民への裏切り行為」と厳しく批判。
漁業団体を代表して北見管内漁業協同組合長会の阿部滋会長(紋別漁協組合長)は「原油価格の高騰など漁業経営の厳しさが募るなか貿易自由化は、ますます経営を厳しくする。またTPPにより(漁港整備などの)漁業補助金が廃止されるようなことになれば、国の漁業政策が大きく阻害される」として強く反対した。
オホーツク商工会議所協議会を代表して知見喜美男氏(紋別商工会議所会頭)は「1次産業が衰退すれば2次・3次産業まで波及し、地方は滅びる。自民党は日本の農業をどうするのか、また地方そのものをどうしようというのか。明確なビジョンを示すべきだ」と訴えた。