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2015-05-06

地下空間有効活用を葬り去ってしまう、三池炭鉱ユネスコ世界遺産入りに反対する

1.軍艦島とか八幡製鉄所とともに、三池炭鉱も『世界遺産』に登録されるらしい。

  韓国政府はこの世界遺産登録に反対のようだが、自分は別の理由で、特に三池炭鉱』の登録には猛反対である

2.三池炭鉱は、世界にも類を見ない海底炭鉱

  その深度とか、掘削延長距離は、相当なモノ。地質データ、炭質データ炭鉱坑道データなどは、貴重なデータ

  仮に、三池炭鉱と同じだけの坑道を『今から』掘るとすれば、それに要する時間と手間は、莫大なモノになってしまう。

  何が言いたいのか?と言えば、

  『三池炭鉱は、その地下にある坑道ネットワークのものに、莫大な経済的価値がある、ということ』。

3.三池の地下ネットワーク活用して、

  『カミオカンデ実験』とか、『遺伝子組み換え実験』とか、その他多種多様実験が可能なんですよ。

  あれだけの地下を、今から掘ろうと思ったら数千億円はかかる。

  そのような『貴重な地下空間』を、ユネスコ世界遺産云々かんぬんで、『お蔵入り』させていいのか?

4.自分が好きな真保裕一小説に『ローカル線で行こう!』がある。

  ネタバレ話をすれば、あの小説は『廃鉱を、そのまま放射能廃棄物処理場として転用する』という計画を巡る騒動。

  『放射能廃棄物処理転用廃鉱』ということだと、間違いなく三池はその筆頭候補ですよ。

  (因みに夕張炭鉱は、本当に核廃棄物受け入れを検討したらしい)

  三池世界遺産に登録なんかしてしまったら、『三池放射能廃棄物処理場転用』は間違いなく不可能になる。

  日本は、放射能廃棄物処理場の有力候補地を、世界遺産云々で消し去っていいのか?

5.詳しくない人の為に言っておくが、坑道の径長は相当広いから。坑道列車が行き交うことが出来る位だから

  各坑道を最先端企業に『分譲』し、企業が坑道列車活用して各種研究生産を行う、という未来図が、

  『たか世界遺産とき』で不可能になったのが、悔しい

6.あと、「三池石炭を掘りつくしたから閉山した」と誤解している人もいそうなので、訂正伝票。

  これは北海道炭田にも言える話だが、三池閉山は「海外炭より、掘削コストが嵩んだから閉山した」だけだから

  コストさえかければ、まだまだ産出継続は可能。

  ルンバ代表されるようなロボット技術を掘削に応用すれば、三池炭鉱海外炭並みの競争力回復する可能性だって残されている。

  つまり三池炭鉱はまだ『復活』がありうる。

  世界遺産などというカビ臭い博物館入りさせることで、『三池の現役復帰』は絶望的になる。

  石炭だけの産出だけで経済競争力取り戻すのは難しくても、

  同時に取れる高温水を使った熱利用(例:植物工場利用)とか、地下へのCO2貯留とか、そういう複合利用を行えば、

  トータルで三池炭鉱経済競争力海外炭と対抗できる余地はある。

7.因みに、『世界遺産としてのかび臭い三池炭鉱』じゃなく、

  『炭鉱の復活』とか『地下空間利活用』という『生き生きとした三池の復活』を真剣に考えるなら、今がラストチャンス

  というのは、三池の閉山前の状況をリアルに知っている関係者が、そろそろ鬼籍に入ってしまうため。

 
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