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2021-08-04

日本サブカルビートたけし80年代の亡霊

 そもそもQuick Japan を出している太田出版は、ビートたけし太田プロダクションに在籍していた当時の80年代半ば、たけしの本を出版する目的太田プロ出版から有限会社として独立したもの前身である。したがって日本現代サブカル的な価値観には、ビートたけし的な価値観センスが脈々と息づいていると言っても、強ち間違いではない。

 では80年代半ば、そのビートたけしが何をしていたのかと言えば、ある男性俳優高層ビルから飛び降り自殺した事件の際、彼と愛人関係にあったとされる男性マネージャー記者会見関係を追及されて、号泣しながら「もういいじゃないですか!」と取り乱す様子を滑稽な感じで物真似したり、多数の死傷者が出た羽田旅客機墜落事故を「逆噴射!」「機長やめてください!」と茶化したり、ロクなことをしていなかった。要するに、同性愛者や精神疾患罹患者などの社会的弱者嘲笑していただけである

 念の為に言っておくが、当時もビートたけし批判する人間存在した。単に、マスメディアビートたけしサイドに立っていたから、批判の声が黙殺されたというだけである

 Quick Japanの『いじめ紀行』で村上清がやろうとしていたことは、新しいことでも何でもなく、80年代から代わり映えしていなかった、質の悪い悪ふざけに過ぎない。善悪倫理を抜きにしても、そもそもの出発点から村上清がやろうと目論んだことは古臭いカビが生えた代物だったのである一般人批判的な声を黙殺したことまで、焼き直しであり、独創性に欠如している。

 日本芸能人サブカル業界人は「自分たち時代の先端にいる」と思っているのかもしれないが、実際は四十年近く前の価値観センスのままで時代に取り残されているのだから、滑稽と言う外ない。

 「二十代だがビートたけし面白さが分からない」と書いた増田は、正常なのである

 
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