2024-11-11

第一子を産んだ

ある時ふと「このまま二人で過ごす人生も悪くないけど多分もうすぐ飽きてくるだろうな」と考えることがあった。

美味しいものを食べる、海外旅行をする、性行為に溺れる、そういった娯楽はやり尽くしたからだ。もっと言えば「やり尽くした」と思うボーダーが互いに低かった。子どもがいないことで叶う自由に飽きたのだ。

何より自分には「子供を欲しいと思わない理由」が特にないことに気付いた。

子供を欲しいと思わない理由はいくらでも思いつくだろう。例えば、育てられるか不安、この世に迷惑をかけるのが嫌、まだまだ遊びたい、自分が味わった不幸を再生産したくない、そもそも配偶者があまりきじゃない、子どもそもそも好きではない、等。

自分には運良く、そういう考えがカケラもなかった。これはひとえに自分が非常に恵まれいるからだろう。

裏を返せば、子どもを欲しいと思う理由もそんなになかった。もしあるとすれば、子を産み育てたことがあるという経験が欲しいためだろう。その経験がないまま生きていくのは、どことなく「人生エアプ」感が自分の中にあるからだ。

経験していないくせに偉そうに物を語ることを極力やらない(=エアプをしない)のが自分信条なので、ならば自分出産育児経験すべきだろうと思った。

そうやって産まれてくる子は可哀想だろうか?否。

妊娠が分かってからは、大勢の人々が君の誕生を心待ちにした。マタニティマークに気付いた人が席を譲ってくれることもたくさんあった。これには性別関係なく、スーツケースを持った出張のおじさまや、仕事帰りで疲れているであろうおじさまが席を譲ってくれたこともあった。そういう親切な人々は、お腹の中の我が子を間接的に大切に扱ってくれるのと同義だ。

夫も毎日お腹の中の君に話しかけたり、お腹を撫でたり、名前一生懸命考えたりしてくれた。

そう、君は大勢の人に望まれて産まれたんだよ。

子どもを産むに至る理由はくだらないかもしれないが、それは我が子を大切に育てたい気持ちとはなんら矛盾しない。

何より産んでよく分かった、我が子があまりにも可愛すぎる。生後2週間の泣き声なんてホェホェしてて可愛いものだ。小さくてあたたかくて、いい匂いがする。睡眠が細切れでも、君のぬくもりでやさしい気持ちになれる。

一生大事にしたい。産んでよかった。今後もそう思えるといいな

  • はぁー 経産婦はこんな場末にいねぇで24時間ガキのことだけ考えてろよ

  • 親がはてなー 子供が世話になる大人がZ世代 生成AI全盛で将来仕事がまともにあるかも分からない 物価高 情勢不安 闇バイト 外国人問題 親のエゴで地獄に産み落とされたん...

  • 途中までドキドキしたけどハッピーエンドでよかった

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