2024-09-15

知らない番号から電話がかかってきた。

時間複数回通知があったので親戚か部屋の管理会社とかかな?と思って出たら、10年ほど連絡を取ってない昔の男からだった。

私の番号は学生の頃から変わってないので、向こうが知ってるのはおかしなことではない。が、唐突すぎて、当時どういうテンションで会話してたかもはや思い出せない。懐かしさを感じるよりも、え????なに?????感が拭えないままとりあえず会話に応じる。

誰かの訃報でも聞かされるのかと思ったら、特に用事はないようだった。今どこに住んでるのか、どんな仕事をしてるのか、結婚してるのか、子どもはいるかなどを尋ねられる。これらの情報を何ひとつ知られてないぐらいには疎遠だ。

緊急の用件がないなら、「私が独身のまま、まだずっとあなたを忘れられずに過ごしている」ことでも確認しにきたのだろうか。残念ながら既婚だし、今の私はもうあなた存在必要としていない。

学生の頃、私はこの人にずいぶん長く片思いをしていた。中学で一時期両思いだったもの特に進展がないまま終わり、でも私はずっとやんわり彼が好きで…みたいな。大学の時に地元飲み会で再会してからはまた仲良くなり、相当な時間を一緒に過ごした。でも、私が告白しても応じてもらえることはなく、セフレみたいな雑な関係しか持てなかった。

 

全部、昔々の話だ。

 

社会人になって私が地元を離れてからはほぼ没交渉。向こうは随分前に結婚して子どももいる。

もう会うことはないと思っていたけど、彼の中で私はあの頃のままのようだった。

しろさらに都合よく美化されてる。(私も私で都合よく腐化してるだろうけど)思い出話に混じって「ずっと好き」「俺の特別」「また会いたい」みたいなことを照れくさそうに語られた。

ずっと好きならこんな疎遠になってないだろうよ。

 

恐らく、奥さんとの関係がうまくいっていない。他にもいろんな要因が絡んで精神的に参っているのだろう。「ずっと俺のことが大好きな、俺の理想ちゃんに癒されたい」というところか。

正直、困る。困るっていうかうっすら怖い。「私もずっと好き。特別存在だよ。会おう」と返ってくるとでも思ったんだろうか。

昔々の私なら、そう言ったかもしれない。彼からの突然の電話に舞い上がったかもしれない。

でも残念ながら、彼が見てるのは私の蜃気楼だ。彼が思い描く理想ちゃんは、もうこの世のどこにも存在しない。

 

10年ぞ。あなたと私の関係はもうとっくに終わっている。細胞もすべて入れ替わっている。

 

今の君のしんどさを救うのは、美化しまくってもはや原型を留めてない過去の私じゃない。目の前にいる家族とか、これから出会う他の誰かだよ。

 

私なんかに執着しないで。さあ、どこかへおゆき

  • その男の中ではセフレみたいな雑な関係しか保てなかった、つまり、すべてを許容してくれていた増田で止まってるんだろうな。 それは好きがなせる業なんだろうけれど、終わった瞬間...

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