2024-04-03

ブレーメン音楽隊は名作である

昔話というものは大抵人生において必要な教訓が込められている。

そしてブレーメン音楽隊は短い物語でありながら多くの貴重な教訓が無理のない散りばめられた傑作である最近気づいたので挙げていきたい

はみ出し者にも希望はある

ブレーメン音楽隊はみな人間から役立たずと見なされ処分されようとしていた動物たちである

そんな彼らが幸せを掴む姿は社会底辺に生きる人間、居場所のない人間希望を与えてくれる

おそらく作者はユダヤ人などの被差別階級だったのではないだろうかと推察する

力を合わせることの大切さ

彼らも一匹だけではおそらく泥棒に立ち向かうなど出来なかっただろう

しかし、そんな彼らも4人で協力した悪党勝利を収めたのだ。

日本のさるかに合戦など小さな物達が家で待ち伏せして悪者を退治する昔話は世界各地にある

協力することの必要性は世界共通ということだろうか

老いからでも人生に手遅れはない

音楽隊メンバーニワトリを除いて年老いたが故に人間に疎まれ動物たちである

そんな彼らの物語老いから始まるのである

しろ老いたが故に自由に生きるチャンスを掴んだのだ

彼らの老後は若かりし頃よりも生き生きした物であるに違いない

最近松田聖子が62歳で中央大学法学部卒業したと報じられたが何かを始めることに手遅れはないのだ

自分意志で行動を起こすことの大切さ

彼らがなぜ幸せになれたか

それは自ら行動し人間の元から脱出たかである

途中ロバが死ぬ前にひたすら鳴くニワトリに対し

「そんなことしてるくらいなら俺たちと来い!」

と渇を入れる場面があるが、これは同時に行動を起こせず環境を変えられない読者へのエールでもあるのだ

悪事を働けば報いがある

勧善懲悪は昔話の定番だが、教訓の宝庫であるブレーメン音楽隊がこれを逃すはずがない

人生は思い通りにならないからこそ素晴らしい

この物語の疑問点として音楽隊ブレーメンに到着していないというのが挙げられる

しかし、彼らは当初の目的を何一つ果てせていないにも関わらず物語ハッピーエンドで終わる

正に人生塞翁が馬ということだろう

この話はどちらかといえば短い部類に属する

にも関わらず教訓の数でこれに匹敵する説話は他にないだろう

そしてブレーメン音楽隊はよく「何が言いたいのか分からない」」」、「どこが面白いのか分からない」などと酷評されることもある

それこそがこの物語の魅力なのだ

前述した教訓が遠回しに押しつけがましくない形で語られている

それゆえに一度読んだだけでは分かりづらく、繰り返し読み直すことでその魅力に気づきより好きになっていく物語となっている

皆にももう一度ブレーメン音楽隊を読み直して欲しい

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