自分もこの人のように自信がなくて、人生のあらゆるチャンスを逃した。
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-44079653
平均的なセックスの初体験は10代後半とされるが、ジョセフさん(仮名)はそうではなかった。現在60歳で寡夫の彼は、童貞であることが非常に恥ずかしく、いら立ちを感じていたという。ジョセフさんが自分の体験を語ってくれた。
30代後半まで童貞でした。どのくらい珍しいことなのか全く分かりませんでしたが、それを恥ずかしく思い、人には言えないと思っていました。
僕はとても人見知りするし、不安を感じやすいのですが、孤立してはいませんでした。いつも友達がいました。しかし、親密な関係に発展することはできませんでした。
小学校から大学進学課程まで、周りには女の子や女性がたくさんいましたが、普通の人が通常するような女の子を誘うことは全くしなかった。
大学に入ると、その傾向はますます強くなった。女性と付き合えないとはおもっていませんでした。自信のなさと、自分を魅力的だと思ってくれる人などいないという気持ちが心の奥底にあったのが大きな理由です。
10代後半と20代前半ずっとデートしなければ、自分が心の中で「ほら、あの子はガールフレンドになったし、あの子もそうだった。そうだよ、お前を好いてくれる人はいるよ」と言えるような証拠が積み上げられません。それで、自分に魅力がないという考えが消えなくなり、強まっていく。
友達に相談したことはないし、聞かれたこともありません。正直言って、もし聞かれたら過剰に自己防衛的になったでしょうね。恥ずかしいという気持ちが強くなっていましたから。
人はセックスをしないと社会で見下されるということはないかもしれないけど、普通じゃないと少しでも思われたら、何か異常だと見られる可能性がある。
女性を「ものにする」ことへの文化的な投資がされていると思うんです。大人になることを扱った有名な歌や映画をとってみても、恋愛関係の始まりがテーマになっているものが多いし、一人前の男になるという文化的な「パターン」がある。フランキー・ヴァリが歌う「あのすばらしき夜」は、女性が少年を受け入れて男にするという感じになっている。
友達のほとんどには彼女がいました。付き合い始めてから、やがて結婚するまでを、傍観者として見ていた。そのことは私の心にポタポタと落ちてきて、自尊心を腐らせていきました。